【世界の子供たちの遊び】 せかいいっしゅう あそびのたび
絵 平澤南 文 ペズル
【内容】
地図の中ならすぐにでも世界に行ける
この本では、そらくん、あいちゃん、ビビが
世界40カ国を飛び回り、その国のあそびを体験していきます。
世界のお友だちはどんなあそびをしているのでしょう
そらくん、あいちゃん、ビビがある日、空を飛んで世界一周あそびの旅に出かけます
みなさん、毎日 元気に あそんでいますか。
あそびは 楽しいですね。
外国の お友だちも あそぶのが 大すきです。
この本は、みなさんが あそびで せかいを いっしゅうできるように 作りました。
アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア、アジアの たくさんの お友だちが
楽しんでいる あそびを しょうかいします。
それぞれの 国の しょうかい文には、その国の 「こんにちは」の あいさつことばが
そえられています。
「 ハロー」、「ボンジュール」、「アッサラーム アライクム」、「ニイハオ」など、
これらを おぼえれば、みなさんは りっぱな あそびの がいこうかん(外交官)です。
あそびで せかいの人と なかよくなりましょう。
■世界地図が5つの色分けになっています
ピンク ヨーロッパ
黄色 アフリカ
茶 オセアニア
緑 アジア
■197カ国の国旗がわかります
■40カ国のあそびとともにその国の「こんにちは」の言語がわかります
【感想】
★★★★★
簡単で全部試したくなる、世界の子供の遊び。
世界でちょこっとずつ違う、鬼ごっこ、そしていすとりゲームやしっぽおににも似たような遊び・・・ 日本で昔から楽しまれている外遊び、世界でもこんな遊びがありますという紹介がかかれた絵本。簡単ですぐにできるのでこの本を読んだら友達と遊びたくなる。
コロナのご時世でなければ全部やってみたい!
ロシアの、おにが地獄に引きずり込もうとする遊びに思わず「おそロシア・・・・!」と思いました。
【未来が分かったらどうする?】ミライヲウム
著者 水沢秋生
【内容】
驚嘆のち落涙。新二度読みミステリー誕生!
凜太郎は、中学生と高校生の時に、つきあっていた女性に触れた瞬間、未来を見てしまっていた。しかもバッドエンディングばかりのだ。そんな体質故、恋愛とは無縁の大学生活を貫いていた。大学二年の大晦日の夜、花火を見に出かけた同級生にキスされた瞬間、凜太郎はとんでもない未来を見てしまう。その結末を変えるべく、凜太郎は奔走するのだが……。
「やられました」「とにかく読んで」「面白さ、保証します」などなど、先読み書店員さん大興奮の一気読み必至、新・二度読みミステリーの誕生です! 驚きのあとにやってくる感動を、是非とも体験してください!
【感想】
★★★☆☆
こちらの作家さんは初読みでしたがとても読みやすい文章でした。
主人公・凜太郎は好きな人に触れるとその人の未来が分かってしまう。
しかもあまりよくない未来が。それ故人と付き合うのを避けていたけれど、ある日同級生に告白されキスをされたときに彼女の死が見えてしまう。
なんとか彼女の未来を変えようと奮闘するもなかなか難しい。というお話。
お父さんは毎年凜太郎の誕生日に凜太郎が1歳の誕生日の時に撮った、凜太郎の母が生きていたころの動画をかけて涙を流す。そこが一番ほろっときたかな。
二度見必至のミステリーの意味は最後にわかるけれど、特別な驚きはなかったです。っていうかちょっともしかしたら・・・と思ってしまったし、これを入れてしまったことによって物語にブレが生じたような気がします。
【パンツ大好きな子供に贈るシュールな絵本】ぱんつさん
作/たなか ひかる
【内容】
【全国学校図書館協議会主催 第25回「日本絵本賞」受賞作品】
注意! この本では頭はよくなりません。
ずぼずぼずぼずぼ。ぱんつさんが あらわれた。いっちに、いっちに、たいそうをはじめるけど…。あれよあれよという間に、想像を超える展開に。作者は『サラリーマン山崎シゲル』で人気の田中光さん。今回が初の絵本作品となります。シュールな世界が、なんだかクセになる! 新しい刺激を求める人にぴったりの1冊です。
【感想】
★★★★★
子供たちが絶対喜ぶ一冊。
パンツとかおしりとか大好きだからね、子供。
大人が読んでもシュールで大変面白いですが、まずぱんつさんたちが出てくるところから大ウケです。
しかもどこか「アキレスケンタウルス」を彷彿とさせる体操をしていたら急に栓抜きに! その後もどんどんループしていくのがとても楽しい一冊でした。
アキレスケンタウルス体操/福田りゅうぞう・ケロポンズ・鈴木翼
絵本作家さんって面白いことを考えるんだなあ!と感心しました。
【笑ってほろりと泣けるラブコメ】チョコレート・コンフュージョンシリーズ
著者 星奏 なつめ
【内容】
がんばり過ぎて、疲れた時に。笑えて泣けるラブコメ小説!
バレンタインすら残業の、仕事に疲れたOL千紗。お気に入りのヒールが折れ、まさに泣きっ面に蜂。そんな千紗を救ったのは、理想の王子様――ではなく、凶悪な目つきから社内で「殺し屋」と恐れられる龍生だった。
千紗はお礼のつもりで義理チョコを渡すが、勘違いした龍生に交際を申し込まれてしまう。
「断ったら殺される!?」
命の危険を感じた千紗は、偽の恋人になることに。だけど強面の龍生が提案してきたのは、なぜか交換日記で!?
凶悪面の純情リーマン×がんばり過ぎなOLの、涙と笑いの激甘ラブコメ!
【感想】
★★★★★
チョコレート・コンフュージョンは可愛い系OL千紗と強面の龍生の恋が勘違いから生まれるお話。
チョコレート・セレブレーションはそんな二人がなんやかんや結婚しようと奮闘するお話。
チョコレート・リジェネレーションは千紗の親友、恵理子の恋のお話。
どのお話もものすごい面白くて三冊一気読みしました。
最初の二冊はラブコメ色強めでかなり笑えるところもあります。特に強面の表現方法や自虐的な表現、二冊目のそれぞれの家族への挨拶の部分もめっちゃ笑えるしほろりと泣ける。特に千紗の家族が素敵すぎて、こんな一家の友達になりたい(この一家の一員になるのはハードルが高い)と思いました。
三冊目は千紗の親友、恵理子の話ですがちょっとシリアスというか心痛い感じがまたうまいというか。恵理子がなぜ自暴自棄的な関係を繰り返すのか、それに奮闘するワンコ系王子様の話でこちらも本当によかった。むしろ三冊目の方が好きだったかもというくらい。
是非セットで購入をおすすめします。
あっという間に読んじゃいます。
【恋と仕事、究極の選択】 金沢 洋食屋ななかまど物語
著者 上田聡子
【内容】
「千夏がいるから、この店は安泰ね」――亡き母の言葉を胸に、父の洋食屋を手伝う大学生の千夏には、好きな人がいた。
しかし美術を学ぶ大学院生の彼は、卒業とともに東京に戻ってしまう。
「この恋が叶うと、 店は……」。
恋心を押さえ店に立つ娘をよそに、身体を悪くした父が「お前の婿に」と店の後継者として新しいコックを連れてきた。
二人の男性の間で揺れる女心を古都・金沢を舞台に綴る純愛物語。
【感想】
★★★★☆
美味しいものと一緒に金沢の美術も描かれていて、とても金沢に興味を持てる一冊でした。
しかし美味しい話なのにずっとずっとほろ苦い。
親の洋食屋を継ごうとずっとがんばってきた千夏と、美術について勉強していて卒業後は東京へ行く丹羽さん。 そして婿にとななかまどにやってきた紺堂さん。
この三角関係が本当にほろ苦すぎてなかなかビターな恋愛小説でした。
最終的にすっきりするお話なのでよかったですが、読んでる間私も2キロやせた・・・(らいいのに)くらい悶々としてました。
でもこの本を読んで金沢に行ってみたくなりました。
【家づくりをめぐるミステリー】名探偵はハウスメーカーにいる 家づくりは今日も謎だらけ
著者 宮嶋 貴以
【内容】
一戸建てを購入するのは、一世一代の決断が必要だ。ましてや注文住宅となれば、外装や間取りなど決めることが多く、家族や親族の想いがスレ違ったり衝突したり…。そこではまさに、壮大なドラマが繰り広げられる。大手ハウスメーカーに入社し、特別営業本部に配属された平野清は、様々な「家」にまつわる謎と出会う。その謎を、特殊能力をもつ同僚と共に解き明かしていくうち、家族をめぐる、意外で感動的な物語が浮かび上がってくる。
【感想】
★★★★☆
特殊能力設定は特に必要なかったのではないかと思いますが、楽しく読めました。あとがきを見ると最初はもうちょっとファンタジックなものだったみたいなのでその名残かな。ファンタジックな必要性特にないかなと思いました。リアルっぽいほうが面白いので。
家族とハウスメーカーの物語。
それぞれの家族がいろいろな問題を抱えていて、それを解決しながらいいお家を提案していくというストーリー。
モラハラ夫の話もありえそうでとても嫌な感じがしたし、最後の家族がなくなってしまって転々とする少年とその子を引き取った女性の物語は思わず涙。どのエピソードも楽しく読めました。
また続編も出たらいいのになと思います。
【偽の妊娠を貫き通す】空芯手帳
著者 八木詠美
【内容】
第36回太宰治賞受賞作
『太宰治賞2020 』のムックより、受賞作を抜粋して掲載いたします。
単行本化は、2020年秋の予定。ぜひご注目ください!
【あらすじ】
紙管製造会社に勤める柴田は、女性だからという理由で雑用をすべて押し付けられ、
上司からはセクハラ紛いの扱いを受ける34歳。
ある日、はずみで「妊娠した」と嘘を吐いたことをきっかけに、
“にせ妊婦”を演じる生活が始まってしまう。
しかしその設定に則った日常は思いがけず快適で、
空虚な日々はにわかに活気づいていった。
やがてマタニティエアロビに精を出し始めた柴田は、
そこで知り合った妊婦仲間との交流を通して“産む性”の抱える孤独を知ることになる。
表面的な制度や配慮だけは整っていく会社、ワンオペ育児や産後うつに苦しむ女性たち……
現実は「産んでも地獄、産まぬも地獄」だった。
柴田は小さな噓を育てることで自分だけの居場所を守ろうとしていた。
そしてついに、ぶじ妊娠40週めをむかえた柴田の「出産」はいかなる未来を切り開くのか――。
【感想】
★★★★☆
偽妊婦として産後までしっかり嘘をつき通しているのが面白い作品。
途中でばれそうなものなのに、それにしても主人公・柴田が妊娠生活を楽しんでいるのも面白い。
マタニティエアロビに行ったり。徹底して妊婦を貫くこの主人公の根底にある気持ちが切なくも面白かった。
とても奇妙なんだけど周りの人の変化も面白く、リアルでよかった。