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【愛あふれる餃子】東京銀座六丁目 僕と母さんの餃子狂詩曲(ラプソディ)

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著者 かずこ

【内容】

笑える、泣ける、元気が出る。

銀座のママになった、ひとりの息子の物語。


「自分を大切に生きていますか?
空気を読みすぎて、自分の中に湧きあがる思いや言葉を押し殺して生きていませんか?
せっかく持って生まれた自分の個性。人生、お一人様一回ぽっきり!
等身大の自分を大切に生きてみると、まったく別の世界が見えてくるかもしれません」(かずこ)


子どもの頃から“普通”からはみ出ていた少年が、学校でのいじめや“母の壁”を乗り越え、
人との出会いに導かれていくうちに、母のために、銀座でバーを開くことに!
噂の会員制バー“銀座ルーム”のかずこママが綴る、痛快饒舌自伝エッセイ。
笑って泣いてするすると読み進めるうちに、あなたの未来も輝かせる感動の書!
絶品「かずこの餃子」レシピつき。

 

【感想】

★★★★★

子供のころから人とはちょっと違った「おかま」の、愛にあふれたエッセイ。

 

彼がどんな思いで学校へ行っていたのか、私だったらイジメられて学校に行きたくないってところをかずこさんは毎回アイディアで乗り切る。たとえば毎日自転車をパンクさせられる日々。自転車屋さんにパンク修理の仕方を教えてもらい、わざと先生に見える位置でパンクを修理する。そしていじめではなく、ほかの学校の生徒が出入りしているようだと先生に話し、見回りするように仕向け、結果パンク問題が解決、など。うまいこと人を巻き込んで対処する。これも一つの解決方法だと思うし、こっちも読んでいて元気になれた。とても強い人なんだと思う。

 

作業療法士になってからの患者さんとの触れ合いには涙。特に高校生の男の子がリハビリするとき。ピアノが上手なのを生かし、指の訓練に彼の好きなアーティストの曲を弾けるようにする。楽しく訓練できそうだなあと思った。人に寄り添える、いい療法士さんだと思う。

 

そしてお母さんや父親との関係。お母さんはきっと自分が苦労してきたから考えも保守的になって、「息子には立派に四大まで出してあげたい。立派な仕事についてほしい」なんて思うのだろうけど、かずこさんがやりたかったことは作業療法士バリアフリーのこと。お母さんの思う通りにはなかなか進めないけれど、それでもかずこさんはできるだけお母さんの希望に沿うように努力をした。四大を出られなかったため、放送大学で残りの単位を取ったとか。お母さんが病気になった時も、そばでちゃんと支えてあげていた。なんて親孝行な子供なんだろう。もちろん周りの優しい人も協力してくれたけど、きっとその周りの優しい人も、かずこさんだからそうしてあげたいと思ったんだろう。

 

自分が素敵な生き方をしてたら、周りにも素敵な人が集まってくるのかもしれない。

 


かずこさんは逆境にも負けず、キラキラした人生を自分で勝ち取ってきた人。後悔しないように努力を重ねてきた人。本当に読んで元気になれる、そんなエッセイでした。

 

巻末に餃子のレシピもついていたのでいつか作りたいです。

 

東京銀座六丁目 僕と母さんの餃子狂詩曲

東京銀座六丁目 僕と母さんの餃子狂詩曲