【名前が強烈】どんぐり姉妹
著者 よしもとばなな
【内容】
姉の名はどん子、妹の名はぐり子。突然の事故で奪われた、大好きだった両親の笑顔。気むずかしいおじいさんの世話をしながら、学んだ大切なこと。苦しい時間を姉妹は手をとりあって、生きてきた。とめどなく広がる人生で、自分を見失わないように。気持ちが少し楽になる居場所、それが「どんぐり姉妹」。「私たちはサイトの中にしか、存在しない姉妹です。私たちにいつでもメールをください。時間はかかっても、お返事をします。」―メールは祈りをのせて。ネットが癒やす物語。
【感想】
★★★☆☆
まず、姉妹の名前が強烈。どん子とぐり子。もし弟が生まれてたらぐり男だったのかな。でも優しいお父さんがつけてくれた名前で名づけのエピソードはほっこり。
全体的にほっこりとした優しい雰囲気の話です。癒し系。
メールで悩みを聞いて、その悩みに対してわりとのん気な感じで返事をするんだけれど、とてもやさしい返事にこっちもなんかほっこりとしました。どんぐり姉妹の生い立ちはばなな作品によくあるけど、わりと複雑で、両親が早いうちに亡くなってしまったり、親戚の家を転々とお世話になったり、おじいちゃんの介護をしたり。
でもそんな中でも二人はのんびりと、お姉ちゃんは恋に生き妹はわりと引きこもり気味に生きていた。でもある日、友人が亡くなったという夢を見て、それが実は正夢で、そこから妹の引きこもり人生が動き出していく。
ハードカバーの本を読んだのですが、中には写真がいくつか。写真も本の雰囲気に合った感じでとても素敵でした。