【妖しくて綺麗】妖精たちが見たふしぎな人間世界
著者 スヴェータ・ドーロシェヴァ
【内容】
人間が実在するという証拠を、妖精たちが文章とイラストで報告する幻想イラストレーション画集。妖精の目から見た愛すべきへんてこな人間の世界を、アヤシくも美しい絵で魅せてくれます。ニールセン、デュラック、バルビエ…19世紀末イラストレーターたちを敬愛するウクライナの気鋭アーティストが日本初上陸!
【帯推薦文:海野弘】スヴェータはカイ・ニールセン、エドマンド・デュラック、ハリー・クラーク、アーサー・ラッカムのおとぎ話の挿絵から、バルビエ、エルテなどのファッション・イラストまでマスターした。この本のイラストにはさまざまな意味が込められており、一つ一つの絵の複雑な美しさから、連想の糸がとめどなく伸びてゆく。西武パルコ時代の、山口はるみ、宇野亜喜良、伊坂芳太良などのイメージが浮かんでくるし、宇野亜喜良がポズターを描いた寺山修司の舞台までもが連想される。ウクライナというふるさとを離れてイスラエルに移った彼女は、ウクライナの<世紀末>、ウクライナの民話の世界へと戻って行こうとする。ロシア、そしてウクライナのおとぎ話と、ヨーロッパのモダン・アートが出会った<世紀末>に戻り、ゴールデン・エイジにおける妖精物語の世界を甦らせようとするのだ。彼女は妖精のふりをして現代を振り返る。この奇怪な、ばらばらになりそうな現代を、我々は妖精の目によって捉え直し、再生できるだろうか。
【共同通信社関連の各新聞紙への掲載多数】人間が描く妖精の世界は「おとぎの国」。では、妖精から見た人間の世界は…?そんな逆説的な幻想物語を、たっぷりのブラックユーモアと蠱惑的なイラストで描く。例えば妖精から見た携帯電話は「手のひらに収まる魔法の小箱」。箱はパラレルワールドにもなっていて、「世界のクモの巣」が、何千という答えを提示してくれるー。著者はウクライナ出身の作家・アートディレクター。ページをめくるうちに「幻想世界」が、紛れもない現代社会であると気付くだろう。
【感想】
★★★★☆
とにかく絵が幻想的できれい。そして細かい!
「妖精から見た人間の世界」という着眼点もとても面白いです。妖精から見た人間の内部装置も想像力いっぱいで見ていてとても楽しい。脳の様子も昔あった「脳内メーカー」みたいな感じで細かくいろいろ書いてあり、それがキリル文字なのもかわいい。
お気に入りのページを開いて飾っておきたい感じです。
私は電子書籍でみたんですが、これは是非紙の本がおすすめです。