【予知能力者現る】6時間後に君は死ぬ
著者 高野和明
【内容】
突如、予告された自らの死。未来をかけた戦いが始まる!
緊迫のカウントダウン・サスペンス
ドラマ化された話題作、ついに文庫化!
6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。美緒は半信半疑のまま、殺人者を探し出そうとするが――刻一刻と迫る運命の瞬間。血も凍るサスペンスから心温まるファンタジーまで、稀代(きたい)のストーリーテラーが卓抜したアイディアで描き出す、珠玉の連作ミステリー。
【感想】
★★★☆☆
長編だと思って読んだら連作短編でした。
読みやすくてあっという間に読めてしまいます。
・6時間後に君は死ぬ
美緒はいきなり見知らぬ青年圭史に話しかけられ、6時間後にナイフで刺されることを予言される。ストーカーにあっていたこともあり、警察に言うと、警察のほうでも何やら誕生日にストーカーに殺される連続殺人事件を追っている様子。しかも毎回予言者が現れる。あっという間に6時間が経ってしまった。
・時の魔法使い
子供の時の自分が20年後の自分の前に現れるタイムリープもの。
自分の子供時代に会うことができたら私は何か伝えたいことはあるかなと考えた。
・恋をしてはいけない日
占い師・圭史に「来週の水曜日は恋をしてはいけない」と告げられた未亜。でもひょんなことから恋に落ちてしまった。しかし彼の様子がなんかおかしい。
この話が一番切なくて好きだった。最後「今日は恋をしてもいい日」と告げられて心が明るくなった。
・ドールハウスのダンサー
ドールハウスの美術館でダンサーの模型などを見る主婦。
最後の客を待つ支配人。
ダンサーとして成功するために成功を夢見る美帆。
この3つのシチュエーションがどうつながるのか、わくわくしながら読めた。
・3時間後に僕は死ぬ
今度死にそうなのは圭史。どうやら爆発に巻き込まれて死ぬらしい。
未来を変えるために奮闘。
全編通して予知能力者・圭史が出てくる連作短編でした。
高野和明さんの小説は結構いろいろ好きなのですが、今回は軽く読める感じでした。