【その時は人それぞれ】永遠のおでかけ
著者 益田ミリ
【内容】
「大切な人の死」で知る悲しみとその悲しみの先にある未来。
誰もが自分の人生を生きている。
益田ミリ、新たな代表作! 珠玉のエッセイ20編を収録。
【感想】
★★★☆☆
益田ミリさんの本は旅エッセイ、すーちゃんなどいくつか読んだことがあります。
この本は益田ミリさんらしい語り口で書かれた、彼女の父親や叔父さんとの死の向き合い方でした。
「永遠のおでかけ」というタイトルがいいと思いました。
寂しくもありますが、前向きになれる言葉。
人間の致死率は100%で、誰しも必ず共通して死を迎えることになります。
ですが、その迎え方や見送り方は人それぞれ違うと思います。
益田ミリさんの父親は癌で余命宣告を受けてからの死であり、家族も自身もある程度「その時を迎える準備」ができていたのではないでしょうか。
私の父の場合は突然だったので、そういった心構えもなく、しばらくはその死を受け入れることが難しいものでした。離れて暮らしていたのでこういった、最後に一緒に過ごせる時間があったらなあとしみじみ思いました。
「死」と向き合ったり、身近な人の死を考えることはとても悲しく辛いことで、私もなかなか向き合えないままです。
いつかの身近な人や、自分自身が「永遠のお出かけ」に出る前に、いろんなことに向き合っておかなければなあと思います。