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【古さを感じさせない面白さ】クラインの壺

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著者 岡嶋二人

【内容】

 ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることになった青年、上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た少女、高石梨紗とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へ入り込むことになった。ところが、二人がゲームだと信じていたそのシステムの実態は……。現実が歪み虚構が交錯する恐怖! 

 

【感想】

★★★★★

これは1989年に発行された作品とは思えない。古さを全く感じさせず、むしろ未来を予感させるような作品でした。

 

ゲームブックの原作者として、開発中の「疑似体験できるゲーム」の機械にモニターとして入り込む上杉。アルバイトモニターとして同じく参加する梨紗と一緒にゲームをプレイ中「戻れ」と聞こえてくるバグが。

そしてなぜか途中で梨紗が消え、現実だと思い込んでいたのはその機械の中だった!なんなんだあの会社!どうなってるんだ!みたいなことが起こり、調査を始める上杉。

 

結果何がゲームの中で何が現実だかわからなくなり、読んでいるこちらの頭もおかしくなってきてしまう。どっからゲームの中なの?上杉が今ゲームの中なのか判別する方法はただ一つ。

 

面白い作品でした。一気読み必至。

今でこそVRとかいろいろバーチャルゲームなるものも出てきてますが、このK2マシンはそのさらに上をいく。裸にならなくてはならないのは大変ですが、確かにこんなゲーム機ができたら現実かゲームの世界の中なのか全く分からなくなりそうで怖い。

 

 

 

クラインの壷 (新潮文庫)

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