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【真剣に仕事をする人はカッコイイ】ハケンアニメ!

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著者 辻村深月

【内容】

監督が消えた!?
伝説の天才アニメ監督・王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。プロデューサーの有科香屋子が渾身の願いを込めて口説いた作品だ。同じクールには、期待の新人監督・斎藤瞳と次々にヒットを飛ばすプロデューサー・行城理が組む『サウンドバック 奏の石』もオンエアされる。ハケンをとるのは、はたしてどっち? そこに絡むのはネットで話題のアニメーター・並澤和奈、聖地巡礼で観光の活性化を期待する公務員・宗森周平……。ふたつの番組を巡り、誰かの熱意が、各人の思惑が、次から次へと謎を呼び新たな事件を起こす! 熱血お仕事小説。

 

【感想】

★★★★★

これは電子書籍で読んだんですが、途中で「これは紙の本で欲しい。本棚に入れておきたい」と思える本でした。

辻村深月集めようかなー。結構好きな作品が多い。

 

この本はアニメ業界で働く人たち、もしくはそのアニメを使って町おこしを考える市役所の人などの、仕事について描かれた本で、どの人もそれぞれ真剣に仕事をしていて、だれもかれも「カッコイイ!」と思いました。

 

王子監督が逃げた後でも彼を信じて彼と真剣に作品を作り上げる、恋愛には鈍感な長身美女、香屋子。実は逃げてなくてめっちゃ必死に頑張ってたけど、それをあまり周りに’知られたくなくて余裕ぶってる、身長は低いがイケメン、王子監督。王子監督のアニメの会見でのインタビューがとてもかっこよかった!「スロウハイツの神様」チヨダ・コーキも出てきてなんかぶわっと来た。

 

王子監督と同じ時期にアニメがオンエアされる、斎藤瞳監督。彼女も必死で頑張ってるけどかなり思ったことをはっきり口に出すタイプで、最初はあまり好きなタイプのキャラクターではなかった。けど、行城の陰口を聞いたときの彼女の言い返しはこっちもスッキリした。雰囲気イケメン、行城も、斎藤監督が会社を辞めると知った時に彼女に言った言葉がすごく良くて、この人はこの人でいろんな立場の人のことを考えてるんだなと思った。

 

そしてアニメーター、並澤和奈。女子力のかけらもない彼女だけど、「神」原画を書くことで有名な彼女。彼女が斎藤監督のアニメでの「聖地巡礼」について関わることになり、市役所の観光課の宗森と知り合い、はじめは宗森のことを「リア充め」とアニメの何たるかもわかってない彼に対し良い印象を持っていなかったけれど、彼の仕事に対する真剣な態度に読んでるこっちも「かっこいい」と思えた。しかもアニメに詳しい彼の先輩は・・・・!と最後なかなか衝撃の展開が。

 

読んでいてとても熱くなるお仕事小説でした。アニメに詳しくなくてもすごく楽しめるし、この二監督のアニメ、見てみたい!と思いました。

 

 

ハケンアニメ! (マガジンハウス文庫)

ハケンアニメ! (マガジンハウス文庫)