【62歳、住所不定、無職の大型新人】藻屑蟹
著者 赤松利市
【内容】
二十七歳で人生を諦めた男。彼は原発事故の模様をテレビで見ていた。これから何かが変わる、そう信じて。しかし待っていたのは何も変わらない毎日と、除染作業員、原発避難民たちが街に住み始めたことよる苛立ちだった。
六年後、彼は金を得るために、高校時代の友人・純也の伝手で除染作業員となる。しかし、それは純也のある計画のために利用されているだけだった……。
選考会で満場一致にて受賞にいたった第一回大藪春彦新人賞受賞作!
【感想】
★★★★☆
短いんですよ、この話。
でもすごい衝撃でした。
原発事故がベースになっているこの作品、この原発事故によって金儲けするというなかなかベクトルの違う視点から語られ、そしてラストシーンではもの悲しさ、滑稽さ、そしてある種のスッキリ感があった。
面白かったです。
kindleで安く読めますので是非。