【寄生虫殺人事件】清らかな、世界の果てで
著者 北里紗月
【内容】
医療ミステリーの新星・北里紗月、待望の第2作!
前代未聞の寄生虫殺人に
天才毒物研究者・利根川由紀が挑む!
ミステリー評論家・杉江松恋氏、激賞!
「今度の北里紗月は寄生虫による連続殺人!
アイデア奇抜、プロットは緊密で申し分なし。
しかも探偵が凜々しいぞ(変人だけど)
<あらすじ>
「身体の中を小さな虫が這っている」と訴えながら死んだ父親。
その友人も転落死し、死体から大量の虫が発見された。
前代未聞の寄生虫殺人が進行しているのか?
続発する噛みつき通り魔事件との関係は?
犯人の巧妙な意図を天才毒物研究者・利根川由紀は看破できるのか。
迫真の医学サスペンス!
おすすめコメント
デビュー作『さようなら、お母さん』で医療ミステリーの新星として注目された
北里紗月さんの日々は多忙です。
昼間は生殖補助医療胚培養士(体外受精コーディネーター)として勤務し、
帰宅後は主婦として、3児の母として、家事に子育てに奮闘。
プロットを作成したり、執筆を行うのは毎夜2時間のみ。
しかし、この粘り強い積み重ねが、第2作『清らかな、世界の果てで』に
結実しました!
家族の絆を守ろうとするラストの衝撃と感動を、ぜひ味わってください
【感想】
★★★★☆
ページをめくる手が止まらなかった。面白くて一気読み。
著者の方は生殖補助医療胚培養士さんだそうで、なるほど、こういう医療関係の知識があるんだな。
主人公は直哉という、生物学部の学生。彼の年の離れた妹から、友達の父親が亡くなって、どうやら亡くなる前に体に虫がいるというようなことを言っていて、よし、私のお兄ちゃんがその道の専門家だから原因究明してあげるよと安請け合い。
さらにどうやらその友達の友達のお父さんまで亡くなっていて、どうやら体に寄生虫がわんさかいたみたいで、もしかしたら虫とは寄生虫のことなのかと、直哉の先輩、由紀と共に寄生虫のプロのもとへ行き、調査。どうやら二人の寄生虫の種類はちがっていたものの、そこで幼馴染の沙織と再会。
調査をして行くうちに、亡くなった人が不倫をしていたことや、いろいろなことが見えてくる。そのうち、妹も寄生虫に感染で絶体絶命の大ピンチ!
犯人は意外な人物で、その同期も意外なものだった。
一作目『さようなら、お母さん』も読んでみたいなと思った。