【暑くて眠れない夜に】ぞぞのむこ
著者 井上宮
ゲラ読了 7/20発売
【内容】
電車を乗り間違え、見知らぬ駅に降り立った島本。部下の矢崎は「ここは漠市です。すぐに離れたほうが良い」と、訳のわからぬことを淡々と言う。しかし先を急ぐ島本は、その言葉を無視し、漠市を通り抜け、取引先へ向かう。翌日、大きな仕事が決まったり、会社のマドンナに声をかけられたり、ラッキーが続く島本。上機嫌で家に帰ると、自宅ドアの前に元カノののぞみが座っていた。復縁かと喜んだ島本は、のぞみを家に泊めるが、のぞみは一言もしゃべらず、精気もない。翌日、のぞみを家に残したまま会社へ向かう島本は、本物ののぞみとバッタリ出会う。彼女は妊娠しており、とても幸せそうだ。では、家にいるあの女は誰なのかーー。謎の都市・漠市にまつわる5つの不条理ホラー。
【感想】
★★★☆☆
夏、寝苦しい夜に一話ずつ読むのにぴったり。
謎に包まれた「漠市」にまつわるホラー。この街には「アタサワ」と呼ばれる場所があり、そこに近づいてはならない。もし近づいてしまったら・・・・という短編集。どの話も面白くて思わず手を石鹸で洗いたくなる。個人的には「クレ」と「ノニ」の話が面白かったです。