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【もし、友人が犯罪者だったら】友罪

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著者 薬丸岳

【内容】

あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。少年犯罪のその後を描いた、著者渾身の長編小説。

 

【感想】

★★★★★

どことなく昔あった「神戸連続児童殺傷事件」を彷彿とさせる鈴木という人物。

もし友人が元少年Aだったらを描いた作品。

つい最近元少年Aの本を読んだばかりだったので興味深く読みました。実際更生したとはいえ友人が人殺しだったら自分はどう対応するだろう。フェードアウトを狙ってしまうかもしれない。

「更生」というのは難しい。例えば「DVで防いでいるうちに誤って殺してしまった」という人なら受け入れられそう。しかし「楽しくて殺した」「殺したくて殺した」「殺してみたかった」とかそういう系の元犯罪者は、どうしても受け入れるのが難しい。

やっぱり色眼鏡で見てしまう人がほとんどだろうし、私もそうだと思う。

 

益田はまっすぐ彼と向き合っていてすごいなと思った。

 

 

友罪 (集英社文庫)

友罪 (集英社文庫)