【青春をもういっかいやり直したくなった】ひゃっか!
著者 今村翔吾
【内容】
目指せ、花の甲子園!生け花×スポ根×恋愛!
今、最も熱い文化系部活動「全国高校生 花いけバトル」に挑む男女ペアの青春を
今、最も注目される作家・今村翔吾が鮮烈に描き出す!
その熱さに、一気読み必至!
都内に住む普通の高校二年生、大塚春乃。彼女は昨年の「全国高校生 花いけバトル」決勝を見て以降、この大会に出ることが目標になっていた。香川に住む花屋だった祖母を喜ばせたい一心で始めた生け花だったが、祖母の地元で行われるこの大会で活躍する姿を見せられれば、大好きだった祖父が亡くなり落ち込む祖母を元気づけられると思ったのだ。
しかし、高校生にとってはマイナーで敷居の高い「生け花」をやってくれる友人はなかなかおらず、二人一組での出場が義務付けられているため、春乃はそこから躓いてしまう。そんな中、参加者を捜していた春乃の前に現れた転校生・山城貴音。父が大衆演劇の座長だという彼は、その修業で華道を習っており、春乃が勉強を教える代わりに大会に出てくれることになり……。
高校生たちの花にかける純粋な思いが煌めく、極上の青春小説。
【感想】
★★★★★
うっかり寝る前に読み始めたら止まらず、1時過ぎに読み終わるまで止められませんでした。寝不足です。
表紙からライトノベルか、キャラクター小説の軽い感じの本かなって思ったんですが内容はしっかり濃く、のめりこんでしまいました。
主人公春乃はただ一人の華道同好会で、全国高校生花いけバトルに参加したくパートナーを探す日々。
全国高校生花いけバトルは実際にあるイベントで、ペアになった高校生が持ち時間5分の中で花を生けパフォーマンスバトル。
なかなかペアが見つからない中、転校生の貴音に声をかける。最初は断られるものの、成績の良い春乃が勉強を教えることと交換条件に花いけバトルにでてくれることに。
貴音はイケメンでモテてスポーツ万能なので部活などにも誘われるが、ある秘密があり、勉強があまりできなくて、放課後は「仕事」をしているので忙しい。しかもすぐに転校の予定もある。この秘密は私はわりとすぐにわかりました。というのはそういう子が昔小学校にいたからで、その子も何か月かしたらすぐに転校を繰り返す子でした。もう名前も覚えてないけれど。
モテる貴音と一緒にいることで嫉妬から邪魔なども入ったりし、紆余曲折もあるんですが、とにかく花いけバトルの場面は読んでいて楽しい。花の名前なんてたくさんは知らないけれど、竹を切ったり、パフォーマンスでこっちもついつい楽しくなってしまう。
実際にそういうイベントがあるので見に行ってみたいなと思わせてきます。
貴音と春乃の恋にもキュンキュンするんですが、華道家の息子・秋臣もめっちゃ気になる!
条件がいいのはもちろん秋臣のほうなんですけどね。貴音と結婚とかなったりするとやっぱその後が大変だと思うし。婚活女子的には秋臣でしょうね。でも高校生的には貴音なんだろうなー。
極上のエンターテインメント青春小説でした。