【もしも自分に罰を与える力があったら】ぼくのメジャースプーン
著者 辻村深月
【内容】
ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に一度だけ。これはぼくの闘いだ。
【感想】
★★★★★
辻村深月さんお得意のSF(スコシフシギ)な物語。
学校でウサギがひどい殺され方をして、犯人を見た、ぼくのともだちのふみちゃん。
ふみちゃんはその後心を閉ざしてしまった。
ぼくには不思議な力がある。それを使って犯人に罰を与えようとするという話。
力を使うことにおいて不安な母親は親戚の、同じ力を持つ大学の教授に息子に力についてのレクチャーをしてもらうことに。
そのレクチャーを通して相手にどんな罰がふさわしいか、力を使うべきなのか使わないべきなのかなど、自分も考えさせられていく。
相手に罰を与えるという力、普通は司法で裁かれたりするけれど、もしその力が自分にあったら・・・・。しかも同じ相手には二度と使えない。
最後に「ぼく」が下した結論は、思いもよらない結論でした。