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【本当に自分の兄なのか、盲目だからわからない】闇に香る嘘

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著者 下村敦史

【内容】

 村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。和久は兄の竜彦に移植を頼むが、検査さえも頑なに拒絶する兄の態度に違和感を覚える。中国残留孤児の兄が永住帰国をした際、既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。

27年間、兄だと信じていた男は偽者なのではないか――。
全盲の和久が、兄の正体に迫るべく真相を追う。

 

【感想】

★★★★★

内容のところを読んで面白そう!と思い購入した本。

なぜ母親と田舎で暮らす自分の兄は、自分の孫の為に腎臓移植の検査すらしてくれないのか、兄は自分が盲目になってから中国から帰ってきたから、もしかして兄は偽物なのかもしれない。と盲目の主人公、村上和久は兄を疑う。

 

兄を調べていくうちに不審な人物から「私はお前の本当の兄だ」とで電話が来る。果たして兄は本物なのか、それともこの人物が本当の兄なのか・・・・。

 

とっても面白かったです。

中国残留孤児についてはあまり私はよく知らないのですが、中国から帰ってきてからの日本での教育というか、生活をしていくうえで基盤を作る教育は、私が今住んでいる国で行った移民教育よりもひどいなと感じました。

日本人なんだから、もっときちんとしてくれてもいいのにと思いました。

 

オチもとてもよかったです。ほかの著作も読んでみたいと思いました。

 

 

闇に香る嘘 (講談社文庫)

闇に香る嘘 (講談社文庫)