【絵画に込められた画家の秘密】ショパンの心臓
著者 青谷真未
【内容】
「あの絵は、俺にとって“ショパンの心臓”なのだ」世間から忘れ去られた画家がひっそりと 息を引き取った。彼が遺した最高傑作と呼ばれる作品と謎の言葉「ショパンの心臓」。そこには、二つの国に引き裂かれた作家の苦悩が隠されていた……。傑作アートミステリ長編。
【感想】
★★★☆☆
表紙のイメージよりも読みやすい文章でした。
就職活動負け組の、礼儀作法も知らない学生上がりの健太が、『よろず美術探偵』というところでバイトをしつつ就活をするという感じで働き始めた。
そこで立花貴和子という美術館に勤める女性からの依頼を受け、『ショパンの心臓』という絵を探すことに。
何せ働いたこともなく礼儀も知らない健太。そんな健太に時々イライラさせられることもありましたが、貴和子が一喝してくれたりスッキリする場面もしばしば。
絵の謎に迫っていくにつれ、絵画に秘められた思いや画家の秘密、そして健太が抱えていた秘密まで暴かれる。
軽い感じなのに読んでいくうちにディープな、暗いものになってきて、読みごたえがありました。