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ぶくぶくブックレビュー

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【アンデルセン『エンドウ豆の上に寝たお姫さま』を知っていますか?】豆の上で眠る

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著者 湊かなえ

【内容】

 小学校一年生の時、結衣子の二歳上の姉・万佑子が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死に捜す結衣子たちの前に、二年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが、大学生になった今も微かな違和感を抱き続けている。―お姉ちゃん、あなたは本物なの?辿り着いた真実に足元から頽れる衝撃の姉妹ミステリー。 

 

【感想】

★★★★☆

昔、童話をたくさん読んだ。

このタイトルを見て『エンドウ豆の上に寝たお姫さま』だとすぐに気づいた。

けれど、この本に書かれているように、このお話はわりとマイナーなものらしく、あまり知っている人に出会ったことがない。

 

そしてこの表紙。

「ジュエルリングキャンディ」という、昔とても女の子に人気だった飴。

いつのころからかなくなってしまったが、見つけたときは絶対にお母さんにお願いして買ってもらった。指に着けながら舐めるので、手がべたべたになるのは必至なんだけど、女の子ゴコロをくすぐるんだよね。この形。

 

内容としては、以前読んだ『闇に香る嘘』に少し設定が似ている。

『闇に香る嘘』のほうは、盲目の弟にある日兄を名乗る人が現れて本当に兄なのかと疑う話。こちらは小さいときに行方不明になった姉が2年後に戻ってきて違和感を感じる話。顔にできた傷もなくなっているが、行方不明になる前の話も知っているし、DNA検査も親子確定。しかしどうにも違うんじゃないかという疑いが隠せないまま大学生になった結衣子の前に、姉が「顔に傷のある女性」と並んで歩いているところを目撃。

 

誘拐の真実はなかなか思いもかけないところだったが、万佑子が疾走してから狂ったように姉を探し、結衣子にまで「ネコ探し」と称して他人の家に万佑子がいないかを探らせていた母は、その真実をそんなにすんなり受け入れられたのだろうかと疑問に思った。

 

 

豆の上で眠る (新潮文庫)

豆の上で眠る (新潮文庫)