【多様性を考える本】ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
著者 ブレイディみかこ
【内容】
イギリス南部の都市ブライトンで生まれ育った中学1年生のぼく。パンクな母ちゃんとダンプの運転手の 父ちゃんの間に生まれた一人息子で、「いい歳をして反抗的でいい加減な」母親とは違い、 学校ランク第1位の公立小学校で生徒会長をしていたような「いい子」。しかし、 ぼくはちょっと変わった「元・底辺中学校」に進学することにした!
超美少年なのにレイシストのダニエルや、こわーい兄貴がいるけど心優しいティム。 ただでさえ思春期ってヤツなのに、「ワケあり」だらけの中学校では、 家庭環境とか、性別の違いとか、ときには両親の肌の色をきっかけに、毎日が事件の連続。
それでも、ぼくたちは大人たちの常識を軽く飛び越えて、 子どもなりのやり方でそれを乗り越えていく。
【感想】
★★★★★
日本はあまりと思うかもしれませんが、それでもコンビニの店員さんがほぼ外国人だったり、学校現場でも日本語がわからない外国人親の子供が増えているようです。その場合子供が通訳になるそうですが。
私もこのブライトンのようにいろいろな民族、セクシュアリティ、宗教など多様性のある地方都市に住んでいるので他人事ではないです。
ただ、やっぱり私たちは「なるべくリッチなエリア、白人が多く、あまり移民が多くないエリア」に住もうとしますが。自分も移民なのにね。
多様性を否定するわけではないですが、やはり「シテ」なんて呼ばれる公団アパートの並ぶ治安の悪い地域は昼間から道にドラッグの売人が立っていたり、夜歩いてたら銃で撃たれて死ぬ人もいたり、レイプや盗みや放火もあったり凶悪な犯罪が多いのも事実。
しかも、凶悪すぎるからそういった犯罪が起こっても警察が来てくれないということもあるそうなのでやはりそういった地域には住みたくはないですね・・・。
移民が多く集まる学校だと、やはり宗教によっては「けじらみ(こっちでは年中流行ってる)をシャンプーや薬で殺すのは宗教上許されない行為なのでそのまま頭は洗わない」なんて子もいます。非常に大迷惑ですが、実際問題欧州であまり帽子などを試着しない方がいいと思います。なかなか話が通じない人多いです。どこの国の人でも、高等教育受けていても、なんならPh.D持っている人でも。大人になって日本人でも外国人でも、常識が通じない人がたくさんいるなと感じました。でも「常識」っていうのはそもそも大多数の人の意見なので、だんだん変わっていくのかもしれません。