【ファンタジー苦手でも面白い!】八咫烏シリーズ
著者 阿部智里
【内容】
「八咫烏」の一族が支配する異世界「山内」で、優秀な兄宮が廃嫡され、弟の若宮が日嗣の御子の座に就いた。
世継ぎの后選びを巡り、大貴族が覇を競う宮廷からはじまった和風ファンタジーは、やがて大いなる外敵との戦いへ―。
史上最年少の20歳で松本清張賞デビューした若き才能が煌く、本物の「物語」がここに!(烏に単は似合わない)
【感想】
★★★★★
実はファンタジー物は苦手で、児童書とかは割と好きだったんですけど、ハリーポッターもちょっと途中からしんどんくなったみたいな。
でも、でも、この本はそんな私でも夢中になって読んでしまいました。
最後の3巻はもう一気読み。
簡単なあらすじは
1・烏に単は似合わない
これは若宮の妃選びの話です。最初はちょっと少女漫画っぽいというか、なんか女たちのいろいろな思惑なんかが描かれていたんですが最後のどんでん返しで一気に「なにこれ!めっちゃ面白い!」という風になりました。
2・烏は主を選ばない
雪哉が嫌々ながらも若宮に仕える話で、じつはこれ1巻の裏側。若宮がなかなか期先候補たちのところに顔を出さなかったり、その理由などが描かれていました。この2巻はこれでひとくくりという感じです。
3・黄金の烏
ここで物語が急展開し、「大猿」や「人間の死体」のようなものが出てきて、外の世界が気になってきます。大猿たちの正体や目的はいかに。
4・空棺の烏
雪哉が若宮に仕えるという決心をし、そのために色々なことを学ぶ、学園生活をする話。ここで雪哉の後々の仲間になる人たちと出会ったり、一筋縄ではいかない学園生活にわくわくします。ここで雪哉の性格のちょっとブラックな感じが出てきます。
5・玉依姫
ここにきて急に話が変わります。実は著者が高校生の時に書いた「エピソード0」を手直ししたものだそうです。主人公が八咫烏から人間の女の子に。そしてここでだんだんと八咫烏の住む山内とはどこなのか、そして何なのかが出てきます。山神様といけにえの少女のくだりは日本昔話っぽい感じでとっつきやすいです。
5・弥栄の烏
玉依姫の裏側が描かれています。尚だった「なぜ若宮が急に山神様に仕え始めているのか」や「猿との関係、そしてその後」、などが描かれています。若宮の妻の話、そしてその女房の話も相まって盛りだくさんな第一章最終話でした。
はあ、本当に読めてよかった!すごく楽しめた和風ファンタジーでした。
外伝もあるそうなので、次回また買います!