【黒幕は一体誰なのか】坂の上の赤い屋根
著者 真梨幸子
【内容】
わたしが人殺しになったのは、この街のせい――。
人格者と評判も高かった夫婦が、 身体中を切り刻まれコンクリート詰めされて 埋められた。 血を分けた娘と、その恋人によって……。
その残虐性から世間を激震させた 『文京区両親強盗殺人事件』から18年後。
事件をモチーフにした小説が週刊誌で 連載されることになる。
そこで明らかになる衝撃の真実とは!?
【感想】
★★★★★
一筋縄じゃ行かないホラーミステリーでした。 最初の描写で描かれていたのは、『文京区両親強盗殺人事件』の死刑囚の自分語り。彼は交際中だった当時19歳の女性と一緒にその両親を殺害。
無期懲役だった当時19歳の女性は事故で全生活健忘となり、釈放されたとのこと。
その後この事件について小説を書こうとする「イイダチヨ」と名乗るライター。彼女がインタビューをするのは赤い屋根の家の隣の人、そして死刑囚の元彼女聖子、死刑囚の現在の妻であり、獄中結婚をした法廷画家礼子・・・など。
登場人物が全員何かしら怪しくて、イイダチヨはもしかして・・・とか え、この法廷画家礼子めっちゃヤバい・・・・とか、この昔の栄光をかざしてくる死刑囚の元カノ聖子とかも裏で操ってるのではとか。 思惑が錯綜して真実がなかなか見えてこず、最後を読んでもうゾクゾクしました!
グロテスクな表現もありますが、とても読みやすく面白かったです。
真梨幸子さん、ホラー好きには絶対おすすめ。