【娘の為に敵を取る】 報復の密室
著者 平野俊彦
【内容】
島田荘司選 第13回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作!
「できるなら過去に遡り君を守ってやりたい」
最愛の娘が大学のキャンバス内で自殺をした。薬学部教授の大日方敏夫(おびなた としお)は、娘の千佳(ちか)が死を選ぶはずがないと真相を探る。千佳は生前、母である優子に、付き合っている人がいると打ち明けていた。しかし、相手の詳細は知らされておらず、ミステリーの文学賞に応募していることだけを伝えていた。敏夫は付き合っていた相手が殺人犯だったのではないかと疑いを持ち、自身の遺伝薬理学の知識を使って犯人を特定することを思いつくーー。
密室殺人、理由不明の空き巣事件、犯人捜しの罠、ハウダニット的密室殺人、数珠つなぎに起きる事件にページをめくる手は止まらず、読み終えた後には家族の愛の物語に心を打たれる。
【感想】
★★★★☆
最初からぐんぐんハマってしまいあっという間に読まされてしまいました。
大学の教授である大日方敏夫が娘を殺され、自分がDNA検査などができる立場なのを利用し科学の観点から犯人を暴き娘の無念を晴らしたいというのがとてもよかったです。そのためにミステリーの賞を新しく作るなど、お金も労力もたくさんかけてる!すごいお父さん。
犯人はもしかしたら・・・・と思っていた人でしたが、その犯人を導く推理がとても面白かった。えっあなたが探偵役なの!?と。すごく楽しめました。