【優しく、素敵な雰囲気の児童小説】ゆっくりおやすみ、樹の下で
著者 高橋源一郎
ゲラ読了 2018/6/20発売
【内容】
夏休み! 小学5年のミレイちゃんが、鎌倉の「さるすべりの館」で、バーバと犬のリング、ぬいぐるみのビーちゃんと過ごすひと夏の物語。さるすべりの館には、隠されていた遠い過去の謎があった。赤の部屋には何があるの? なぜ止まっていた時計がとつぜん動き出した? 緑の部屋にある肖像画はいったい誰? 謎をおいかけるうちに、大バーバや彼女の戦争に行った恋人ムネヒコさんのことも知る。ミレイちゃんのひと夏の冒険は4世代をつないで、赤いさるすべりの樹の下で、大事な人に出会う。やさしい柔らかな文体で、かけがえのない何かを見つける、著者が精魂をこめた物語。
「朝日小学生新聞」2017年7月1日から9月30日まで連載。著者にとってはじめての、小学生から大人まで楽しめる長篇小説。人気漫画家・今日マチ子さんの絵も90点収録!
【感想】
★★★★☆
小学校高学年以上からの、夏休みの読書に是非お勧めしたい一冊です。
漢字にもルビがふられていて、章も一つ一つは短いので読みやすいと思います。
11歳のミレイちゃんの、「さるすべりの館」で過ごす少し不思議な物語。才雄のほう、大バーバの登場とムネヒコさんのお話はとても切なく、大人でもぐっとくるものがありました。児童書と侮れません。