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ぶくぶくブックレビュー

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2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

【哲学者コントがめっちゃ面白い】猫狩り族の長

著者 麻枝 准 【内容】 今まで虚構を描いてきた。初めて本当に思っていることを書きました――麻枝准 *** 『CLANNAD』『Angel Beats!』『神様になった日』――話題作を作り出し続けるカリスマの内心が初めて明かされる処女小説、緊急刊行 *** 海辺で出会っ…

【銀河鉄道の夜をより色鮮やかに読むことができる】 実験で楽しむ宮沢賢治 銀河鉄道の夜

著者 四ヶ浦 弘 【内容】 宮沢賢治は,たくさんの詩や童話を書いていますが,その中には科学の言葉がたくさん出てきます。たとえば,「銀河鉄道の夜」という童話には,「川の向こう岸が俄かに赤くなりました。……ルビーよりも赤くすきとおりリチウムよりもう…

【ノンフィクションならではの痛みが突き刺さる】晴れた日にかなしみの一つ

著者 上原隆 【内容】 切なくて苦しくてどうしようもない【現実】の先にかすかに見える【一筋の光】……ザ・ドキュメンタリー ひき逃げ事件で新婚の息子を亡くした父親、人間関係につまずき転職を繰り返す会社員、アルコール依存症の母親を憎んでいた息子、夭…

【メディアの力】沈黙の終わり(上)(下)

著者 堂場瞬一 【内容】 堂場瞬一作家デビュー20周年を飾る記念碑的上下巻書き下ろし! 30年間隠されてきた幼女誘拐連続殺人。 県を跨ぎ、幼女ばかりを狙った卑劣な事件を、新たな犯行を切っ掛けに新鋭とベテラン、ふたりの記者が追う。 しかし真実を明らか…

【和風呪術ファンタジー】京都くれなゐ荘奇譚 呪われよと恋は言う

著者 白川紺子 【内容】 「二十歳までは生きられない」――という呪いをかけられてしまっている、長野の女子高生・澪(みお)。彼女の生家・麻績(おみ)家は代々、蠱師(まじないし)の一族であった。長野から出ることを禁じられていた澪だったが、家族に内緒で京…

【コロナ禍の医療】 臨床の砦

著者 夏川草介 【内容】 緊急出版!「神様のカルテ」著者、最新作 「この戦、負けますね」 敷島寛治は、コロナ診療の最前線に立つ信濃山病院の内科医である。一年近くコロナ診療を続けてきたが、令和二年年末から目に見えて感染者が増え始め、酸素化の悪い患…

【依存症患者とその家族の苦しみ】セゾン・サンカンシオン

著者 前川ほまれ 【内容】 アルコール依存症の母親をもつ看護師・柳岡千明は、退院後の母親が入所する施設「セゾン・サンカンシオン」へ見学に行く。そこは、さまざまな依存症に苦しむ女性たちが共同生活を行いながら、回復に向けて歩んでいくための場所だっ…

【愛とは、家族とはを描いたちょっぴりホラーな物語】すみれ荘ファミリア

著者 凪良ゆう 【内容】 愛ゆえに、人は。『流浪の月』『滅びの前のシャングリラ』本屋大賞受賞&二年連続ノミネートの著者が描く、家族の物語。「すみれ荘」の後日譚と、著者あとがきを加えた、特別編が講談社タイガより刊行! すみれ荘のその後を描く「表…

【楽しくも暖かい親子の話】 おとうさんはぜったいにしなない

あさおよう/作・絵 【内容】 「お父さんが死んじゃったらどうしよう」「大丈夫、お父さんは絶対に死なない」。お父さんは、ずっときみのそばにいるよ。 【感想】 ★★★★★ お父さん死なないでと願う子供と、どんな時も絶対生き延びて子供のそばにいるよという…