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ぶくぶくブックレビュー

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【戦争反対】ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記

著者 ズラータ・イヴァシコワ

【内容】

たとえ戦争から逃げても、夢からは逃げない。

・報道番組で複数回単独特集、オンエア後問合せ殺到! ・ウクライナ侵攻からの逃避行ドキュメンタリー、出版後の反響必至! ・親子関係、日本と海外での教育の違い、避難民がみた日本のリアル ・明日、日本にもし戦争が起きたら、16歳の少女のような決断ができるか~今、もう一度生き方を考えさせる本
「みなさん、明日は戦争になります」―--。 もし、学校の先生から突然こう言われたら?  マンガの世界だけだとおもっていた戦争が起きたとき、 人見知りだった16歳の少女は、たった一つの夢にすべてをかけて祖国から脱出することを決意した。 もし無人島でたった一つもっていけるものは、なんて考えていたのは何だったのか?  持っていけたのは、1冊の本とスケッチブック。 敵は兵士や爆弾だけではない。 コロナとの闘い、親子の葛藤、運命的な親友との出会い―-現実はマンガより奇なり。 これは夢が明日につながると信じた少女の等身大のサバイバル日記だ。
1章 私を変えた日本語の教科書 2章 皆さん、明日戦争になります 3章 待ったなしの人生・運命のターニングポイント 4章 運命まかせ、列車まかせ 目指すはポーランド 5章 日本を見ずに死んでたまるか 6章 今、そこにある転機 7章 世界でいちばん自分が不幸に思えるときの乗り越え方 8章 今日のホテルは道端!? 9章 母と夢と今日という日 10章 待ちわびて日本への飛行 11章 戦火がつくった友情 12章 私を救ってくれた日本の足長お姉さん 13章 憧れとため息の日本 14章 本音をいえば、アルバイトより仕事がしたい16歳 15章  日本の当り前は世界の素敵『ワンダーランドジャパン』 16章 やっぱり、日本が好き、人が好き
※本書の売上の一部をウクライナ人道危機救援をはじめ日本赤十字社が行う国際活動に寄付いたします。

 

【感想】

★★★★★

戦争は、どこか遠くの自分たちには関係ない話ではない。爆撃などの攻撃はなくても、物価が上昇したり、私たちは現在、戦争を経験しているのだ。

特に日本へ帰る飛行機が一人3000ユーロを越えているので切実に戦争が終わってほしいと願っている。給料は変わっていないのに物価は上がるし日本への一時帰国もなかなかかなわない。

 

先日『戦争は女の顔をしていない』を読みました。それはソ連時代のドイツとの戦争の話で、女性視点からの戦争についての語りがとても印象的でした。

 

piyopiyobooks.hatenablog.jp

 

ズラータさんはまだ16歳。自分の時の16歳は何も考えずに高校へ行き平和に楽しく暮らしていた。

元々日本に憧れがあり独自で日本語を学習していた彼女だけれど、今回の戦争で単独日本に来ることになった。しかし、彼女が日本語を勉強していたおかげでポーランドで日本人ジャーナリストに会い、テレビの取材を受けたり無事に日本に来れて色々な援助を受けることができたのは、運ではなく彼女の努力と挑戦の結果だ。

 

YouTubeで彼女がポーランドでお母さんと取材されていた映像も見た。彼女は現在夢に向かってものすごく頑張っている。16歳で。一人で。

 

彼女の住んでいたドニプロの場所を調べてみた。ドニプロの集合住宅も攻撃を受けたらしく、彼女の友人や家族がいなかったことを願ってやまない。続きも読みたいので、日本に帰った時に買いたいなと思う。