【読んでいくうちにぞくっとする】Q&A
著者 恩田陸
【内容】
都下郊外の大型商業施設において重大死傷事故が発生した。死者69名、負傷者116名、未だ原因を特定できず―多数の被害者、目撃者が招喚されるが、ことごとく食い違う証言。防犯ビデオに写っていたのは何か?異臭は?ぬいぐるみを引きずりながら歩く少女の存在は?そもそも、本当に事故なのか?Q&Aだけで進行する著者の真骨頂。
【感想】
★★★★★
ショッピングモールで起きた、原因のわからない死傷者がたくさん出た事件について、すべてが会話で話が進んでいく。
読んでいくうちにだんだんきな臭くなっていき、怖さが増す。
はじめはガス漏れや火災か何かかと思ってみんな一斉に逃げ出すも、実際にガス漏れや火災の痕跡もなし。いくつかみんなが逃げ出す前に変わったことがある。それは、万引きをする老夫妻、液体が入った袋を床に投げつけた男・・・・など。
一体原因は何だったのか。亡くなった人はほぼ逃げ出したことによる圧死。
事の真相を知るタクシー運転手、その真相と彼のその後にぞくっとします。
インタビューや会話を通して、背中がぞくぞくしてきます。
とても面白かったです。
単行本とは少し内容が変わっているらしく、両方読んでみたいなと思いました。