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【90年代のなつかしさとグッとくる愛の物語】僕の母がルーズソックスを

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著者 朝倉 宏景 

【内容】

朝起きたら、母親が17歳になっていた――。
外見はアラフォーの専業主婦なのに、 16歳の息子の俺に向かって
「ねぇ、君さ、ウチのピッチ知らない?」と言い放ったのだ。
一人息子の俺が、昨日あんなことをしでかしたからなのか。
原因はともかく、女子高生に「逆戻り」してしまった 母・芽衣子(めいこ)の不安を除くため、 息子・潤平(じゅんぺい)は、両親の過去を探ることに。
家族の奥底に埋められた謎が明らかにされる。

 

【感想】

★★★★☆

最後、グッときました。

どこかへ逃げたいと思っていた潤平。
ある日、母親の芽衣子が記憶をなくし、コギャル時代に戻っていた。

潤平ははじめは困惑し、芽衣子のことを受け入れるのが難しかったものの、
話を聞いていくうちに両親の過去について知らなかった事実が判明。

90年代のなつかしさに「あー!あったあった!ピッチとかルーズソックスとか懐かしい!」とくすっと笑えたり、
グラフィティについて何も知らないので、「なるほど、こういうルールがあるんだ」と感心したり、
芽衣子の過去を探っていくうちにほろりと涙したり。

コミカルな設定の中にもグッとくるものがあり、とてもよかったです。

 

 

僕の母がルーズソックスを

僕の母がルーズソックスを