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ぶくぶくブックレビュー

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【ほんわか感動ミステリー】冥土ごはん 

2018/11/6発売予定

著者 伽古屋圭市

 

【内容】

東京の下町、人形町にある「洋食店 幽明軒」は知る人ぞ知る名店だが、閉店後に訪れるのは死者。オムライス、ナポリタン……美味しい一皿で現世に残された思いを晴らす洋食店での人間模様を描く、食×異界ミステリー。匂いに誘われて入った「洋食店 幽明軒」で、無職の和泉沢悠人はアルバイトを始めることになった。厨房で働くのはシェフの九原脩平と妻・香子、フロアは娘の果菜子が担当している。悠人は果菜子に教わりながらバイト初日の仕事をスタートさせた。無事に営業を終えた午後8時、急に店内の温度が下がり、ドアからゆらりと現れたのは幽霊? 幽明軒は、現世に思いを残した死者が訪れる洋食店だった。

死者たちは、好きな洋食を一品オーダーし、それを食べることで過去のわだかまりを解消することができるという。悠人が初めて接客したのは、大正時代に交通事故で亡くなった珠代だった。オーダーはライスオムレツ。結婚を誓い合った恋人と食べる予定のまま、些細なすれ違いから食べることができずに死んだ。シェフの脩平は珠代の話を聞きながら、恋人の本当の気持ちを導き出す(第1話「別れのライスオムレツ」)。

ナポリタンに込めた息子の気持ちとは」「私は誰に殺されたのか」死者たちが遺した思いに寄り添う“幽冥と顕世のはざまの”洋食店での人間模様を描く、全5話収録の食×異界ミステリー!

 

【感想】

★★★★☆

奥まった見つけにくい場所にある、あたたかな家族経営の洋食屋さん「洋食店 幽明軒」。
そんあ洋食屋さんに行きついた無職の悠人はそこでアルバイトを始める。
すると不思議なことに、そのお店には時々「幽霊」が食べにくる。その幽霊のわだかまりを幽明軒シェフや、その奥さんの香子さんなどと洋食を食べながら解決していく。
どれもほんわかな感じのミステリーでしたが、特に最後の「木の匙」の話は感動しました。
人を救うリレー、素敵だなと思いました。

また続巻があったら読みたいなと思いました。

 

 

冥土ごはん 洋食店 幽明軒 (小学館文庫)

冥土ごはん 洋食店 幽明軒 (小学館文庫)