【16歳の子が書いたとは思えない才能】アップルと月の光とテイラーの選択
中濵 ひびき・著/竹内 要江・訳
【内容】
父親を交通事故で亡くした15歳の少女テイラー。その死はスキャンダラスに報じられ、母親は精神バランスを崩してしまう。心に壁を作ったテイラーは母と二人で孤独に暮らしていたが、ある日強盗に襲われ危篤状態に。病室に現れた精霊ジョイに導かれ、彼女は二つの人生を生きどちらかを選択することを迫られる。ひとつは意識を戻し後遺症を抱えて生きる人生。もうひとつは別人に転生し地球最後の日を見届ける人生。それぞれの人生で様々な出会いと学びを得たテイラーの選択とは?そして父の死の真実とは? 生命と宇宙、神と人間、愛と孤独……審査員に「心に神様のいる人」と言わしめ た、「12歳の文学賞」大賞受賞者。恐るべき16歳が紡ぐ、「文学」の枠を遙かに超え、読む者の魂を激しく揺さぶる壮大な物語。
「きらめくほどに美しい文章」「完成度の高さ、この年齢とは思えない博識と成熟」「言葉の豊かさ、表現の鋭さ、ものごとを見る力…どれも12歳のレベルを超えている」「心の中に神様のいる人」これらは、著者が第8回「12歳の文学賞」大賞、翌年に優秀賞を受賞した際に、審 査員が彼女の応募作に対して評した言葉の数々です。本作『アップルと月の光とテイラーの選択』は、16歳になった中濱ひびきのデビュー作です。幼少期をイギリスで過ごし、英語を得意とする彼女は、原稿も英語で執筆。本作は、約2年をかけて書き下ろしました。受賞時よりも一層研ぎ澄まさ れた感性と表現力、そして何より16歳とは思えない壮大な世界観を、ぜひ感じて頂 きたいと思います。
【感想】
★★★☆☆
とにかく壮大な物語でした。
16歳が書いたとは思えない。リアル「響」ですね。
私が16歳の時なんてこんなこと考えたりもしなかった、宗教感や倫理観、そして量子学なんかもちょっと出てきたり。とっても博識な方なんだなと思いました。しかもその知識をきちんと理解して物語にするってとてもすごい。
雰囲気的には「Lovely Bones」や、オグ・マンディーノなんかを彷彿とさせる感じ。海外文学っていう雰囲気でした。翻訳されているからかな。
海外文学好きや児童文学が好きな人におすすめです。