【五感に響き渡る】極彩色の食卓
著者 みお
【内容】
料理上手の青年と、生活能力ゼロの元天才女流画家のお婆ちゃん。
過去持ち二人の秘密と食事の物語。
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夢に挫折し、今を無気力に生きる美大学生の青年は、かつて一世を風靡した元天才女流画家のお婆ちゃんに拾われ、生活の面倒を見てもらうことに。
引き替えとなる条件は、美味しいご飯を作ること。
自分自身の過去や絵で挫けた事実を隠したい彼は、言われるがままに美味しい食事を作り、彼女と一緒に暮らしはじめます。
でもそんな彼女にも隠している過去と秘密が……。
【感想】
★★★★☆
とても彩りが溢れた描写で、五感に響き渡る本!
絵を描くことをあきらめた青年・燕と、絵描きの年配の女性・律子。
ひょんなことから彼女に拾われ、ヒモ生活をする燕。
料理上手な燕の作る食事には彩りが溢れていてとてもおいしそうだった上に、作る描写もとても豊かでいいにおいが漂ってきそうな感じがしました。季節の食材を使い、いろんな色を載せていく料理、まさに燕君の絵のようでした。
律子の「四季の部屋」にも入ってみたいなあと思いました。部屋中が絵になっているなんてなんて素敵!
年配の女性と美大生の青年の二人暮らし、どんな感じになるのかと思ったけれど、「希望」と「愛」に溢れていました。