【沖縄に行きたくなる】ホテルジューシー
著者 坂木司
【内容】
大家族の長女に生まれた天下無敵のしっかり娘ヒロちゃん。ところがバイトにやってきた那覇のゲストハウス・ホテルジューシーはいつもと相当勝手が違う。昼夜二重人格のオーナー(代理)や、沖縄的テーゲー(アバウト)を体現するような双子の老ハウスキーパーなど規格外の職場仲間、さらにはワケありのお客さんたちにも翻弄されながら、ヒロちゃんの夏は過ぎてゆく―南風が運ぶ青春成長ミステリ、待望の文庫化。
【感想】
★★★★☆
シンデレラ・ティースの裏側、サキの友達、ヒロの話です。
サキは近所の歯医者でのアルバイトでしたが、ヒロは沖縄のホテル。
サキは一人っ子で甘やかされつつの愛されキャラでしたが、ヒロはしっかり者キャラ。
キャラで言うとサキのほうが好きかな。でも自分はどっちかというとヒロタイプ。説教はしないけど。
シンデレラ・ティースのほうはほんわり甘い感ありましたが、こっちはどちらかというと苦みを感じました。患者さんが「歯ぎしり」「口臭」などに悩んでいたのに対し、こっちのお客様は「詐欺」「トラウマ」「犯罪」など。
最初の女の子二人の「地震のトラウマ」の話に関しては、こちらもなんか東日本大震災を思い出して悲しくなりました。
詐欺、タクシー強盗なんかの謎に関しては解決っていうスッキリするものではなくやや苦みが残る感じでした。
でも、最後のご夫婦の話はほっこりしました。
是非「シンデレラ・ティース」と合わせて読んでほしい作品です。
表紙も並べると、すごくかわいい。
それにしても、この本を読んで沖縄グルメが食べたくなりました。
- 作者: 坂木司
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/09/25
- メディア: 文庫
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【歯医者あるある】シンデレラ・ティース
著者 坂木司
【内容】
大学二年の夏、サキは母親の計略に引っかかり、大っ嫌いな歯医者で受付のアルバイトをすることになってしまう。個性豊かで、患者に対し優しく接するクリニックのスタッフに次第にとけ込んでいくサキだったが、クリニックに持ち込まれるのは、虫歯だけではなく、患者さんの心に隠された大事な秘密もあって…。サキの忘れられない夏が始まった。
【感想】
★★★★☆
昔単行本で買ったけど手放してしまった本。文庫本は表紙がやたらかわいい。
ちなみにあとがきに書かれていましたが、このネズミが持ってる歯磨き粉のチューブにあるリボンマーク、レッド&ホワイトリボンで口腔がん撲滅運動のシンボルマークなんだそうです。
これのもう一つ、友人のヒロバージョンがあるとは知らずに惜しいことをした。
歯医者嫌いのサキが歯医者の受付でアルバイトをすることになるのだが、歯科技工士さんの四谷さんと一緒に患者さんのいろいろな事情の謎をも解決していく話。
四谷さんがすごく好みで好きな話でした。
私も昔とんでもない歯医者にかかって、恐怖が止まりませんでしたが、今では治療も最新式で痛くないのでちょっぴり怖いまでに収まっています。
この作家さんの和菓子のアンシリーズも読んでみたいです。
【性欲の行く末】ダブル・ファンタジー
著者 村山由佳
【内容】
三十五歳の脚本家、奈津は、才能に恵まれながら、田舎で同居する夫の抑圧に苦しんでいた。ある日、夫の創作への関与に耐えられなくなった奈津は、長く敬愛していた演出家・志澤の意見に従い、家を飛び出す決意をする。束縛から解き放たれた女性が、初めてめぐり合う生と性、その彷徨の行方を正面から描く衝撃的な官能の物語。
【感想】
★★★☆☆
映像化されたので読んでみました。
とりあえず主人公が結婚したまま別居でいろんな人とやりまくる話。
とりあえず出てくる男性みんな嫌い!でした。
・出張ホスト 後で正体も判明するのですが、駆け出し俳優。下手なセックスで、奈津も何も言えず不満のまま修了。奈津が脚本化なのを知って帰り際にそれを言うプライバシーもデリカシーもない男。
・夫 奈津のマネージャーをするために仕事を辞めて田舎で主夫&自給自足生活。奈津に対し支配的で、何が悪いのかちっともわかってない男。
・志澤一狼太 演出家のおっさん。やたら偉そうだしセックスもドS。
・岩井良介 香港で再開した先輩。既婚。昔と違ってセックスが自分本位でなく奈津も満足。しかしちょっと調子に乗っている節がある。
・松本祥雲 お坊さん。めっちゃ早い。
・大林一也 俳優。相性のいいセックスをする。
まあ最終的にどうなるかっていうか、どうにもならないんだけど。
自由に行動するのも寂しいんだなと思いました。
とりあえず全く共感はできなかったかなー。
敢えて不倫願望のある人たちにおすすめ。
【高校時代をほのかに思い出す】海を抱く―BAD KIDS
著者 村山由佳
【内容】
超高校級サーファーであり誰とでも寝る軽いやつと風評のある光秀。一方、まじめで成績優秀、校内随一の優等生の恵理。接点のほとんどない二人がある出来事をきっかけに性的な関係をもつようになる。それは互いの欲望を満たすだけの関わり、のはずだった。それぞれが内に抱える厳しい現実と悩み、それは体を重ねることで癒されていくのか。真摯に生きようとする18歳の心と体を描く青春長編小説。
【感想】
★★★★☆
私はまったく恵理みたいな感じでもなかったけど、どこか光秀っぽい感じの後輩と付き合ってました。高校時代。その彼は当時『天使の卵』を読んでいたので、そういう影響もあったのかな。シチュエーションを想えば天使の卵っぽいけど。2コ年下の彼氏だったから。
なのでほのかに高校時代を思い出しました。こんなに性に奔放じゃなかったし、いたって真面目に勉強してましたが。
光秀も恵理も物語の途中から自分ではどうにもならないシチュエーションに直面することになります。
光秀は、父親の死。恵理は身内の犯罪行為。
ふたりともどうすることもできないけれど、その気持ちなどは読み手にすごく伝わってきたし、二人で慰めあうというか、受け止めあうみたいな感じがすごくよかったです。
ていうかこれ昔読んだな。
【自分が一番上ならめっちゃ気持ちわかる!】ごきげんなすてご
著者 いとうひろし
【内容】
三ヵ月まえ、弟がやってきた。弟の顔はおさるだった。でもお母さんは弟ばかりかわいがる。それならいいよ、あたしはすてごになって、すてきなおうちにもらわれるから…。家出した女の子が、「すてご仲間」になった犬、ねこ、かめといっしょに大活躍! 小さなお兄ちゃん、お姉ちゃんたちの心をきゅっとつかんだ、人気の幼年童話です。
【感想】
★★★★★
私も兄弟の一番上なので、この弟に嫉妬する気持ち、わかる!
とはいえ私は幼少期病弱だったので、逆に妹がほったらかしで妹は私に嫉妬していましたが。さらにその下に弟ができたとき、やっぱり弟はめっちゃ可愛がられましたね。
妹・・・・。
この女の子、すてごになって素敵なお父さんとお母さんに拾ってもらうんだと家を飛び出します。
そして段ボール箱を見つけ「おあつらえむきだわ」なんてませたことを言うのがちょっと面白かったです。
その後、いろんな捨て子仲間ができて、だんだんもらわれていったりして最後には両親が拾いに来るという話。ほっこりとしていてとてもよかったです。
子どもの読書にも、読み聞かせにもおすすめです。
【基本から料理上手まで】ちゃんとおぼえたい和食
著者 吉田麻子
【内容】
春には青い豆ごはん、冬には大根をほっくりと煮て食べる――和食は繰り返し食べてもあきることがありません。
本書は、予約が取れない人気料理教室「𠮷田麻子料理教室」を主宰する著者が、「おいしいね」と家族からほめられる和食の作り方を解説したレシピ集です。
だしのとり方や、魚介の下ごしらえ、料理道具の使い方など和食の基礎もじっくりわかりやすく紹介しており、この一冊を読めば家庭料理を一通り作れるようになります。
【感想】
★★★★☆
お米の炊き方、だしの取り方、魚のさばき方、野菜の切り方など、基本的なことから、グルメな夫や彼氏や友達も「おっ」と唸らせる料理上級者に見える和食まで。
きちんと基本に沿ってわかりやすくレシピが書かれているので、料理初心者さんにもおすすめです。毎日自炊する人も、基本の見直しをするともっとおいしく手際よくご飯を作ることができるかも。
こんな料理教室私も通ってみたいなと思いました。
私は基本的に適当なので、昔一人暮らしをしていた学生の時は「基本の和食」とかいろいろみながら大匙1とかきちんとはかりながらやっていたけれど、もう主婦なので大匙とか適当です。だいたいこんな感じかなって目分量でやってます。
いちど基本に戻ってきちんとレシピにのっとって作るのもいいかもしれません。
【あと一皿欲しいときに!】うれしい副菜
著者 瀬尾幸子
【内容】
「毎日メニューを考えるだけでおっくう。」「メインのおかずは作れるけど、何をあわせたらよいかわからない。」「最近野菜が足りてない。」そんな方のための、思いっきり使える「副菜」の本。第2回料理レシピ本大賞受賞「ラクうまごはんのコツ」著者の最新作です。レシピは素材ごとに並んでいるので使いやすく、無駄なくおいしく作れます。
【感想】
★★★★☆
毎日夫の為にお弁当を作るのですが、だいたい副菜も似たようなものばかりで、ネット検索などをしてはいろいろ試す副菜ジプシー。
「これ!」というものがないともう二度とそれを作らなかったりして、レシピを頭でおぼえたりできないんですよね・・・。
こちらのレシピは結構試したいものばかり、レンチンレシピなども載っていてお弁当にも、あと一品何か欲しいときにでも役に立つレシピばかりでした。
やっぱインターネットで検索したレシピってブックマークしてもしばらくすると消えてしまっていたりするので、レシピって気に入ったものがあったら書き残しておくか、本じゃないと不便だったりします。
かといってレシピ本でも調子に乗って「懐石」とか買っちゃうとまず開くときがなかったり・・・。
よく使うレシピ本ってやっぱ簡単で冷蔵庫の中にある材料でできるものばかり。
このレシピは重宝しそうです。