【どげんかせんといかん】英語教育の危機
著者 鳥飼玖美子
【内容】
センター試験廃止で「民間試験」導入、小学校英語、グローバル人材育成戦略……
2020年、この国の英語教育はどうなる?
子どもたちの未来を左右する二〇二〇年施行の新学習指導要領を見てみると、
この国の英語教育改悪の深刻さが見てとれる。
たとえば、中学校・高校では「英語は英語で教えなければならない」という無茶なルールを作り、
小学校で「英語」は教科としてスタートするのに、きちんとした教師のあてはない。
また学習指導要領以外にも、二〇二〇年から「センター試験」は廃止されて、
どれも入試として問題含みの「民間試験」を導入するという……。
どうして、ここまで理不尽なことばかりなのか?
第一人者が問題点を検証し、英語教育を問いなおす。
【感想】
★★★☆☆
内容自体は新聞などで目にすることに関して著者の意見がかかれているという感じです。
私は日本に住んでいないので、今現在の日本の学校教育についてあまり知らないのですが、高校の英語は英語で授業が行われているんですね。
と思ったら
そうでもなさそう・・・・。やっぱりね。
そもそも日本の英語の先生が英語で授業を進められるとは思えないし(ダジャレ使って覚えさせる先生もいたし)、受験が控えている高校生にオールイングリッシュで授業をするというのはなかなか難しいのではないだろうか。
私は英語圏ではない欧州(わりとメジャーな国)に住んでいて、英語も大学の時にカナダに1年留学したことがあるので話せるし、現在の言葉も専門用語は難しいものの、病院にいったり、普通に会話ができる程度には話せます。
まあ私が言葉を話せるようになったのはきっと、「切羽詰まったから」というものもあります。だってしゃべれないと暮らせないからね。
こんな私でも、今から英語で受験生のために授業をしろと言われたら難しいでしょうね。本書にも書かれていますが「日本語で説明してもわからない生徒がいるのに英語で説明してわかるか」ってほんとそれですよね。
日本に住んでいる日本人でも、こっちに住んでいる日本人でも、「え?日本語大丈夫?」っていう人、結構います。
基本的な文章が書けない、ものすごく不自然なメールを送ってくるのに本人全く気付いていない、間違った言葉を堂々と使っている人、恥ずかしくないんでしょうか・・・。
英語教育もそうですが、基本的な国語教育も不安な気がします。