【一つ一つの話が面白い連作短編集】バック・ステージ
著者 芹沢央
【内容】
新入社員の松尾はある晩会社で、先輩の康子がパワハラ上司の不正の証拠を探している場面に遭遇するが、なぜかそのまま片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモートする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。「離婚したばかりのシングルマザー」「再会した同級生」「舞台に抜擢された新人俳優」「認知症の兆候が表れた大女優」舞台の周辺では、4つの事件が同時多発的に起き、勘違いとトラブルが次々発生。バラバラだったパズルのピース、それが松尾と康子のおかしな行動によって繋がっていき……。すべてのピースがピタリとはまったラストに、思わず「ビンゴ!」。毎日ストレスフルに働くあなたを、スッキリさせる注目作家の新境地ミステリー!
【感想】
★★★☆☆
好きなんですよね、連作短編集。ちょっとずつ繋がっていてだんだん背景が見えてきたりするんがすごく好きです。
この本も連作短編集で、一つ一つの話は結構好きでした。
特に、第一幕の「息子の親友」。離婚したばかりのシングルマザーと息子二人の話。上の息子が弟の為に図書館で仏像について調べたり、彼のやさしさにきゅんとしました。
そして第二幕「始まるまで、あと五分」振られたばかりの男の子と女の子の話。これも、最後に「なるほど!」ときゅんとしました。こういうの好きです。
すべてのピースがピタリとはまったラストに思わず「ビンゴ」
内容紹介にはこう書いてありましたが、期待が大きすぎたのか「ふーん」で終わってしまいました。ビンゴ感はそんなになかったです。
でも、一つ一つの話は結構好きでした。