【イギリスの愛すべきおじさんたちが吠える】ワイルドサイドをほっつき歩け
著者 ブレイディみかこ
【内容】
内容紹介
大ヒット作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』に次ぐ、待望の最新エッセイ集
早くも5刷10万部突破! ブレイディみかこの新たなる代表作の誕生
恋と離婚、失業と抵抗……。絶望してる暇はない。
人生という旅路をほっつき歩く中高年たちの気迫が胸を打つ!
笑いと涙の感動エッセイ21篇。
【あとがきより】
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で青竹のようにフレッシュな少年たちについて書きながら、
そのまったく同じ時期に、人生の苦汁をたっぷり吸い過ぎてメンマのようになったおっさんたちについて書く作業は、
複眼的に英国について考える機会になった。二冊の本は同じコインの両面である。
【感想】
★★★★★
ブレイディみかこさんを知ったのは、前作の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』。
この本では彼女の子供を通してイギリスの社会について知ったが、今度はおじさんたちを通して知る。
このおじさんたちがなかなか面白い。ブレイディさんを通すと、きっと私が持つ印象と違いそこに「愛」があるんだと思う。かわいくて面白いおじさんたち。
イギリスの病院事情、私が住んでいる国と少し似ている。こちらはお金を出しても予約が早まったり特権が与えられるわけでもないが。しかしGP(かかりつけ医)にかかる道のりがハードモードすぎる。専門医は3か月から半年ほど待つのはこちらでも同じで、この前「やばいかもしれない」という症状が現れ専門医に予約を取るも3か月後、そしてその症状はもう消えてしまった。医者あるある。本当にヤバかったらどうなるんだろう。一応前にヤバかった時はかかりつけ医からすぐ入院手続きをしてもらうことができたけれど。
こんまりおじさんの話も面白かった。
アメリカ版こんまりでお祈りをするのは私も見てとても宗教的、異常に感じたけれど、とても面白く突っ込まれていて楽しく読んだ。
ブレグジット問題についてや社会問題など、重い話題もたくさんあるけれど、軽快に書かれていてとても読みやすかった。