【「エモい」という感情を知った】すべて忘れてしまうから
著者 燃え殻
【内容】
小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)がベストセラーとなった燃え殻氏による待望の第2作。
自身の日々の体験をもとに、いつか忘れてしまう、でもずっと心のどこかに留めておきたい記憶の断片を、抒情的に、時にユーモラスに綴っており、読み終わったときに、忘れていた自分の大事な記憶を思い出したり、鬱屈とした毎日が少し楽になったり、読者の孤独にそっと寄り添ってくれるような断片的回顧録。
装画は『おしゃれ手帖』『ギャラクシー銀座』『クリームソーダシティ』などで知られる漫画家・長尾謙一郎氏が描く。
いまはもうない喫茶店、帰りがけの駅のホーム、予定のなかったクリスマスイブ、入院した病院の天井、安いビジネスホテルの廊下、知らない街のクラブ、朝のコンビニの最後尾、新幹線こだまの自由席、民宿の窓でふくらむ白いカーテン、居場所のないパーティー会場――。
ふとした瞬間におとずれる、もう戻れない日々との再会。ときに狼狽え、ときに心揺さぶられながら、すべて忘れてしまう日常にささやかな抵抗を試みる
【感想】
★★★★★
この本を読んで「エモい」という言葉が理解できるようになりました。
この感情が「エモい」なのか!と感動しています。
普段の特になんでもない日の日常を切り取ったエッセイなのにどこかエモい。切ない。 そして見出しの文字もなんとなくエモい。
絵もエモい。絵モイ。
このエッセイは100%エモさでできている、そんな本でした。