【抱腹絶倒のバッタ研究記in モーリタニア】バッタを倒しにアフリカへ
著者 前野ウルド浩太郎
【内容】
バッタ被害を食い止めるため、バッタ博士は単身、モーリタニアへと旅立った。それが、修羅への道とも知らずに…。『孤独なバッダが群れるとき』の著者が贈る、科学冒険就職ノンフィクション!
【著者プロフィール】
前野 ウルド 浩太郎(まえの うるど こうたろう)
昆虫学者(通称:バッタ博士)。1980年秋田県生まれ。国立研究開発法人
国際農林水産業研究センター研究員。神戸大学大学院自然科学研究科博士
課程修了。博士(農学)。京都大学白眉センター特定助教を経て、現職。
アフリカで大発生し、農作物を食い荒らすサバクトビバッタの防除技術の
開発に従事。モーリタニアでの研究活動が認められ、現地のミドルネーム
「ウルド(○○の子孫の意)」を授かる。著書に、第4回いける本大賞を
受賞した『孤独なバッタが群れるとき――サバクトビバッタの相変異と大
発生』(東海大学出版部)がある。
【感想】
★★★★★
最近のニュースで東アフリカでバッタ大量発生の被害があるとのことでこの本を読んでみました。彼はモーリタニア、西アフリカでサバクトビバッタの研究をしたとのこと。
バッタの研究だけでなく、モーリタニアでの生活、フランス語を話せない彼なりのコミュニケーション方法、そしてバッタがなかなか大量発生しないときのほかの研究(ゴミムシダマシ)のことやかわいいペットとの生活などを面白く描かれています。
しかも出張中には実は私が住んでいるところの近くまで来ていたんだなあと。ファーブルにあこがれた彼、だれもが読んだことのあるファーブル昆虫記、私も是非ファーブルの村に行ってみたいなと思いました。
途中途中にある写真とそのコメントには面白かったり、哀愁ただよっていたり・・・。どのページもとても面白いです。
私は昆虫は苦手(手足が合わせて4本以上の生き物は苦手)なのですが、それでもバッタの写真などは感動しました。
自然が相手でもあるので苦労もあった研究生活だとは思いますが、著者の前向きかついけいけおせおせ的な行動力でとても充実したものだったのではと思います。
名前のウルドについて。これは本書にも記載されていてぜひ読んでもらいたいのですが、「~の子孫」という意味らしいです。そして本書の最後にこのウルドについてのオチもあり、爆笑しました。
ぜひぜひこの研究を続けていただき東アフリカのほうのバッタ問題も解決に進めばなあと思います。
砂漠のリアルムシキングというブログもあったのでぜひ読んでみたいと思いました。