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ぶくぶくブックレビュー

読んだ本のレビューを書いています。

【悪だくみ三人組の後始末をさせられるフランス人ちゃっかり神父】モッキンポット師の後始末

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著者 井上ひさし

【内容】

食うために突飛なアイディアをひねり出しては珍バイトを始めるが、必ず一騒動起すカトリック学生寮の“不良”学生3人組。いつもその尻ぬぐいをさせられ、苦りきる指導神父モッキンポット師──ドジで間抜けな人間に愛着する著者が、お人好し神父と悪ヂエ学生の行状を軽快に描く笑いとユーモア溢れる快作。

 

【感想】

★★★★★

カトリック学生寮に住む大“不良”学生3人組と寮を管理する関西弁モッキンポット師の話。

またこの3人組の悪知恵が働くことはたらくこと。

そのたびにモッキンポット師が各方面へ謝罪し「頭髪をかきむしりながらフランス語で呪いの言葉を吐き散らしながら」3人組を指導する。

最初はモッキンポット師の人の好さ、カトリックの教えに付け入って全く反省せず悪い三人組だと思ってましたが、モッキンポット師もなかなかちゃっかりしているところがあったり、何より関西弁ということでなんかとっても面白いんですよね。やりとりが。

 

解説や井上ひさし氏の年譜が最後にあり、最後の最後まで楽しく読めました!

 

モッキンポット師の後始末 (講談社文庫)

モッキンポット師の後始末 (講談社文庫)

 

 

 

 

【猫について学べるが写真は凶悪】ネコもよう図鑑

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著者 浅羽宏

【内容】

ほっこり写真をながめながら、遺伝のしくみがわかる、ひと味違ったサイエンス図鑑.

ネコの模様(毛色)はいろいろありますが、遺伝の働きにしたがってパターン分けできます。そのパターンを写真で紹介し、その模様を決める遺伝子がわかるようにしました.遺伝子といっても難しいレベルではなく,「このネコはあの模様だからこの遺伝子か」というように、ネコのもう一つの見方を提供してくれます。

この本を読んだ後は、街で出会うネコたちがいつもと違って見えてきます!

 

【感想】

★★★★☆

ネコの模様に特化された本。メンデルとか遺伝とか久しぶりに見た。


私が言いたいのは一つ。「なんでもっとかわいい猫の写真使わなかった・・・?」
なんかちょっと微妙に不細工な、中には凶悪な顔の猫の写真が・・・・。


ネコの模様について学びつつかわいい猫の写真を見て癒されたい・・・と思ったのにまさかのこの写真のチョイス!


全然癒されない。


ニャンで?ニャンで?もっとかわいい写真あっただろうに!


ネコの骨格標本は見てちょっとびっくりしました。頭とかこういう風になってるんだ!

ネコについて詳しく学べますが全く写真ではほっこりできませんでした(笑)

 

 

ネコもよう図鑑: 色や柄がちがうのはニャンで?

ネコもよう図鑑: 色や柄がちがうのはニャンで?

 

 

 

【神は何もせず、ただ沈黙するのみ】沈黙

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著者 遠藤周作

【内容】

転びキリシタン」もまた、「神の子」なのか?
カトリック作家が描く、キリスト教文学の最高峰。


島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。
神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。

 

【感想】

★★★★★

映画「Silence」を観てとても感銘を受けた作品。

今まで歴史系の小説は苦手としていたが、この作品を観てから本を読むまでに自分なりに色々「隠れキリシタン」や「フランシスコザビエルが日本にやってきてからルターの宗教改革が起こるあたり」そして「日本でキリスト教が禁止される」ことについて勉強した。

 

歴史の時間、隠れキリシタン、日本でキリスト教が禁止になったところについては中学の時にさらっとやったりルターの宗教改革については高校の時に世界史で習ったりしたけれど、今またこのあたりに絞って勉強をするとすべての知識がつながり大変わかりやすくなった。ということで教えている高校生クラスでこのあたりについて授業をしたりもした。彼らもカトリックの知識などはあってもなかなか日本の宗教観やどのような変遷をたどっていって今のような宗教観になっているのかはわからないと思うけれど、また大人になってふと学びなおした時に私のように「目からウロコ」状態になるような経験になったらいいなと思う。

 

さて、「沈黙」だが、思ったよりだいぶ読みやすかった。映画を観ていたからかもしれないが、文章も思ったほど堅苦しくはなく、すらすら読めた。

そして隠れキリシタンが拷問をうける場面などは読んでいて辛かった。

でも、イノウエの言っていることも、フェレイラが言った日本の宗教観についても、私は納得してしまった。それだけ日本という国は宗教が独特で、よく聞かれたりするけれど実際に一言で説明なんて絶対に不可能だ。

 

神は何もせず、ただ沈黙するのみ。とても残酷で美しい表現だと思った。

 

キチジローの弱さも理解できた。実際に私だったらキチジローのように裏切ったりするし絵も踏むしそれでも救いを求めてしまうだろう。

 

映画の方もとてもよかった。読書が苦手な人は映画をおすすめします。

 

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

 

 

 

 

 

【多様性を考える本】ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

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著者 ブレイディみかこ

【内容】

 

【大人の恋愛小説】よるのふくらみ

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著者 窪美澄

【内容】

私のからっぽに栓をしてほしかった。

幼なじみの兄弟に愛される一人の女、もどかしい三角関係の行方は。熱を孕んだ身体と断ち切れない想いが溶け合う究極の恋愛小説。

同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間セックスがないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。

 

【感想】

★★★★☆

この何とも言えないもどかしい気持ちにさせるのが上手だなあと思わせる作者さんです。彼女の作品は『ふがいない僕は空を見た』を持っていますがこれもすごく好きで、何とも言えない気持ちにさせてくれます。

 

特にものすごく読後感がいいとかそういう感じじゃなくいやらしさや気持ち悪さもあるんですがとてもよかったです。

 

よるのふくらみ (新潮文庫)

よるのふくらみ (新潮文庫)

 

 

 

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

 

 

 

 

【ノリで書いてるだろ!】死亡フラグが立ちました!

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著者 七尾与志

【内容】

『このミス』編集部が驚愕した話題作! “死神”と呼ばれる暗殺者のターゲットになると、24時間以内に偶然の事故によって殺される——。
特ダネを狙うライター・陣内は、ある組長の死が、実は“死神”によるものだと聞く。事故として処理された組長の死を調べるうちに、他殺の可能性に気づく陣内。凶器はなんと……バナナの皮!?

死亡フラグ】とは、漫画などで登場人物の死を予感させる伏線のこと。キャラクターがそれらの言動をとることを「死亡フラグが立つ」という。

 

【感想】

★★★☆☆

このミス大賞隠し玉のはっきり言ってB級ミステリーだけどテンポがよく気軽に読めました。

 

死亡フラグが経ってとても分かりやすいし、この著者ノリで書いてるな、すごく楽しそうだなということがこっちに伝わってくる作品でした。

 

気軽に読めて面白かったです。

 

 

死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)

死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)

 
死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 
死亡フラグが立つ前に (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

死亡フラグが立つ前に (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 

 

 

【イケメンスペイン人の写真が欲しかった!】サハラ砂漠の王子さま

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著者 たかのてるこ

【内容】

ヨーロッパを駆け抜け、サハラ砂漠を目指してアフリカへ。しかし、憧れのイスラムの国モロッコへ足を踏み入れた途端、次々と襲いかかってくる髭面の男たち!思わぬ貞操の危機に「女はつらいよ…」と呟きつつも、今度は砂漠を徒歩で突き進む!!過酷な大自然で絶対絶命の危機を救ってくれたのは!?痛快ハチャメチャ紀行エッセイ第二弾。

 

【感想】

★★★☆☆

ヨーロッパからアフリカへ。

この人の旅は本当に不安でいっぱい。行き当たりばったり過ぎてちょっとついていけない考えられないところも多いです。

最後、サハラ砂漠を徒歩でキャンプしたときに一緒に行ったスペイン人。キアヌリーブスをさらにイケメンにした顔とかもう必死で写真探しました。載せてくれ!めっちゃ見たいわそんなイケメン!

体操危険な目にあいながらも無事に生還しますが、ほんとこの人ちゃんと考えて行動しなよって結構イラっとします。

 

サハラ砂漠の王子さま (幻冬舎文庫)

サハラ砂漠の王子さま (幻冬舎文庫)