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ぶくぶくブックレビュー

読んだ本のレビューを書いています。

【大人の恋愛小説】よるのふくらみ

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著者 窪美澄

【内容】

私のからっぽに栓をしてほしかった。

幼なじみの兄弟に愛される一人の女、もどかしい三角関係の行方は。熱を孕んだ身体と断ち切れない想いが溶け合う究極の恋愛小説。

同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間セックスがないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。

 

【感想】

★★★★☆

この何とも言えないもどかしい気持ちにさせるのが上手だなあと思わせる作者さんです。彼女の作品は『ふがいない僕は空を見た』を持っていますがこれもすごく好きで、何とも言えない気持ちにさせてくれます。

 

特にものすごく読後感がいいとかそういう感じじゃなくいやらしさや気持ち悪さもあるんですがとてもよかったです。

 

よるのふくらみ (新潮文庫)

よるのふくらみ (新潮文庫)

 

 

 

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)

 

 

 

 

【ノリで書いてるだろ!】死亡フラグが立ちました!

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著者 七尾与志

【内容】

『このミス』編集部が驚愕した話題作! “死神”と呼ばれる暗殺者のターゲットになると、24時間以内に偶然の事故によって殺される——。
特ダネを狙うライター・陣内は、ある組長の死が、実は“死神”によるものだと聞く。事故として処理された組長の死を調べるうちに、他殺の可能性に気づく陣内。凶器はなんと……バナナの皮!?

死亡フラグ】とは、漫画などで登場人物の死を予感させる伏線のこと。キャラクターがそれらの言動をとることを「死亡フラグが立つ」という。

 

【感想】

★★★☆☆

このミス大賞隠し玉のはっきり言ってB級ミステリーだけどテンポがよく気軽に読めました。

 

死亡フラグが経ってとても分かりやすいし、この著者ノリで書いてるな、すごく楽しそうだなということがこっちに伝わってくる作品でした。

 

気軽に読めて面白かったです。

 

 

死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)

死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) (宝島社文庫 C な 5-1)

 
死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

死亡フラグが立ちました! ~カレーde人類滅亡!? 殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 
死亡フラグが立つ前に (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

死亡フラグが立つ前に (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 

 

 

【イケメンスペイン人の写真が欲しかった!】サハラ砂漠の王子さま

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著者 たかのてるこ

【内容】

ヨーロッパを駆け抜け、サハラ砂漠を目指してアフリカへ。しかし、憧れのイスラムの国モロッコへ足を踏み入れた途端、次々と襲いかかってくる髭面の男たち!思わぬ貞操の危機に「女はつらいよ…」と呟きつつも、今度は砂漠を徒歩で突き進む!!過酷な大自然で絶対絶命の危機を救ってくれたのは!?痛快ハチャメチャ紀行エッセイ第二弾。

 

【感想】

★★★☆☆

ヨーロッパからアフリカへ。

この人の旅は本当に不安でいっぱい。行き当たりばったり過ぎてちょっとついていけない考えられないところも多いです。

最後、サハラ砂漠を徒歩でキャンプしたときに一緒に行ったスペイン人。キアヌリーブスをさらにイケメンにした顔とかもう必死で写真探しました。載せてくれ!めっちゃ見たいわそんなイケメン!

体操危険な目にあいながらも無事に生還しますが、ほんとこの人ちゃんと考えて行動しなよって結構イラっとします。

 

サハラ砂漠の王子さま (幻冬舎文庫)

サハラ砂漠の王子さま (幻冬舎文庫)

 

 

 

【表紙の矢を射る姿に惹かれてしまう】黄金の烏

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著者 阿部智里

【内容】

史上最年少で松本清張賞を受賞した著者による、異世界ファンタジー第三弾。
八咫烏が支配する世界「山内」を舞台に、世継の花嫁の座を巡る姫君たちの駆け引きと、その家族の権力闘争を描いた『烏に単は似合わない』は、選考会でも大きな話題となり、史上最年少で松本清張賞を受賞。翌年、受賞作と対になる『烏は主を選ばない』を発表。その後、八咫烏シリーズとして『黄金の烏』『空棺の烏』と、緻密な世界設定を展開し、そこに生きる者たちの微妙で繊細な心理を描き続け、人気を博す。
八咫烏シリーズは現在、文庫版累計66万部。
一作ごとに大きな成長を遂げる筆者の繰り広げる壮大な物語の行方から目が離せないシリーズです。

 

【感想】

★★★★★

巻を追うごとに目が離せなくなるシリーズ。まだ3巻までしか持ってませんが、絶対シリーズ最後まで買い続ける予定です。面白い!

 

今回も若宮と雪哉の物語。

最初の若宮の登場シーンはとてもよかったです。若宮様らしい。

この巻はなんか人食いゴリラが出てきてグロいシーンも出てきたり、人間の存在も明らかになったりしてこれからどうなっていくのかがとても楽しみでたまりません!

早く次の巻が読みたい!

 

 

黄金の烏 八咫烏シリーズ 3 (文春文庫)

黄金の烏 八咫烏シリーズ 3 (文春文庫)

 

 

 1、2巻はこれを二つ読んで完成版といったところでした。すごく良かったです!

烏に単は似合わない? 八咫烏シリーズ 1 (文春文庫)

烏に単は似合わない? 八咫烏シリーズ 1 (文春文庫)

 
烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ (文春文庫)

烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ (文春文庫)

 

 

 

【こんなスピーチ泣くわ】本日は、お日柄もよく

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著者 原田マハ

【内容】

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。

【感想】

★★★☆☆

前半まではすごく好きだったんですが後半から失速。

 

結婚式のスピーチは感激した。言葉の力に魅了された。あんな素敵なスピーチ、私もできたらなと思った。

が、展開がトントン拍子過ぎてちょっとついていけなかったのと、仕事で抜擢されたスピーチ放り出して退職し、厚志のお手伝いというのは責任感という面でどうかなと思ってしまった。

 

 

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

 

 

 

【脳も気持ちもスッキリした】佐藤可士和の超整理術

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著者 佐藤可士和

【内容】

整理術を磨いていくと、仕事を取り巻く環境がみるみる快適になっていくのが実感できるはずです。それに伴い、仕事の精度も劇的にアップしていることでしょう。この本で僕が述べる整理術とは、整理のための整理ではなく、快適に生きるための本質的な方法論。ですから、デスク周りなどの空間から仕事上の問題、人間関係に至るまで、あらゆる場面に応用できるのです。

 

【感想】

★★★★★

よくある断捨離やミニマリストの本よりも断然よかったです。

文章もきちんと整理されいていてわかりやすく、読みやすく頭に入ってくる。

 

よく知っている広告やパッケージなども「これは佐藤可士和さんが手がけたんだ!」などと思いました。ケータイとかこれ持ってました。知りませんでした。

 

彼のようにカバンも持たずにまではスッキリできませんが、私も家の断捨離中なので、スッキリしていきたいなと思いました。素晴らしい本!

 

 

佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)

 

 

 

【思春期の生々しさがとても濃厚な一冊】しろいろの街の、その骨の体温の

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著者 村田沙耶香

【内容】

2013年に三島賞を受賞。
14年に第一回フラウ文芸大賞受賞作の文庫化。

クラスでは目立たない存在である小4の結佳。
女の子同士の複雑な友達関係をやり過ごしながら、
習字教室が一緒の伊吹雄太と仲良くなるが、
次第に伊吹を「おもちゃ」にしたいという気持ちが強まり、
ある日、結佳は伊吹にキスをする。
恋愛とも支配ともつかない関係を続けながら
彼らは中学生へと進級するが――
野間文芸新人賞受賞、
少女の「性」や「欲望」を描くことで評価の高い作家が描く、
女の子が少女に変化する時間を切り取り丹念に描いた、
静かな衝撃作。

 

【感想】

★★★★★

思春期の性の生々しさ、醜さ、純粋さが静かに、とても濃厚に描かれている作品。

結佳の性衝動はそのころの私は考えもしなかったりしたけれど、教室での居心地の悪さ、スクールカーストは女子あるあるがとてもリアルで、読んでいるこちらも居心地が悪かった。

 

私たちは、エピソードをくれた男の子に簡単に恋に落ちてしまう。

 

この表現がとても秀逸だし、とても好きだなと思った。

 

伊吹がとてもいい。純粋で、単純で、まっすぐ。結佳がなかなか卑屈な感じだったのでこの伊吹の美しさがとても好きになったし、結佳のこのどうにもならない気持ちがとても際立った。

あと、信子もよかった。信子のナルシストさ、外見の醜さのくだりは「女子あるある」かつ表現が割と直接的でちょっとした嫌悪感も抱いたが、最後に信子が自分のことをからかう井上に反撃するシーン、それを見て結佳が「信子を美しいと思った」のくだり、そしてそのことを伝えたときの信子の反応、結佳の変化。もうほんとに素晴らしい。

 

あとがきにあるように、著者の村田沙耶香さんご本人からは想像もつかないような濃厚さが彼女の本にはあって、癖になってしまう。

 

とにかくこの本は私はすごく好きだったし、素晴らしいと思った。