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ぶくぶくブックレビュー

読んだ本のレビューを書いています。

【サスペンス×SF】帰去来

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著者 大沢在昌 

【内容】

【感想】

★★★★★

500ページ強もある作品でしたが、長さを感じさせませんでした。
私もページをめくる手が止まらず一気読み。

 

首を絞められて殺害されそうになった由子が飛んだ先は現在の日本とは似つかないパラレルワールド


最初は読者である私もその世界観を知るためにゆっくりとページをめくっていく。

光和26年のアジア連邦・日本共和国・東京市で由子はエリート警視として活躍。なんだか戦後の日本みたいで闇市があり、そこを仕切っている2つのグループがある。その組織を壊滅させようと奮闘していくうちに、由子は自分を殺そうとした犯人の正体につながっていく。

 

その世界での由子の父親に会ったぐらいから物語は加速。ページをめくるのも加速。

父親の顔は由子の知っている父親の顔とは少し違っていた。別人だったのだ。しかもその父親は「パラレルワールドの存在を知っていて、そこへ行き来している人物を知っている」もう気になって仕方がない!!!

 

由子を殺害しようとした犯人の正体とは。パラレルワールドならではの展開に息をのむしかない。複雑に見えた現代日本と日本共和国の人間関係も、案外わかりやすくのめりこみやすかった。

 

文句なしに傑作!

 

 

帰去来

帰去来

 

 

【言葉を使った青春ミステリー】ことのはロジック

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著者 皆藤 黒助 

 

【内容】

元天才書道少年が恋したのは
日本語を愛する金髪転校生だった――
「月が綺麗ですね」を超える告白をして、青春を取り戻せ!

書くべき言葉を見失った元天才書道少年の墨森肇は、金髪碧眼の転校生アキに一目惚れ。
しかし、アキの憧れがI love youの名訳といわれる「月が綺麗ですね」を超えた日本語の告白をされることだと知り、頭を抱える。
回し手紙の伝言ゲーム、存在しない幽霊文字“彁”、同人誌の不可解な改変など言葉にまつわる事件を解決し、肇は日本語史上最大級の無茶ぶりに応えて告白できるのか!?

 

【感想】

★★★★★

言葉のロジックで楽しめるミステリー。

元書道の天才少年肇と、転校生、アキ・ホワイトが挑む言葉にまつわる謎。


部活動の集合場所から幽霊文字、小説に隠された謎までワクワクしながら読めました。
特に幽霊文字「彁」のエピソードについては「幽霊文字!そんなのあるんだ!」と驚き。そしてその謎の背景には悲しい真実。

 

小説にまつわる謎解きは、ほっこり。

 

アキ・ホワイトの隠された真実にもなるほど。と思いました。

「月が綺麗ですね」を超える愛の告白、とても素敵だと思いました。

 

学生さんにおすすめの一冊です!

 

 

ことのはロジック (講談社タイガ)

ことのはロジック (講談社タイガ)

 

 

 

 

 

 

 

【皇室女子の苦しみは現代に生きる女性の苦しみとリンクしている】皇室女子

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著者 香山リカ

【内容】

【こじらせ女子の自慰ワールド】この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ

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著者  新井見枝香 

【内容】

某有名書店の"型破り”書店員によるエッセイ第2弾。前作の『探してるものはそう遠くはないのかもしれない』から、さらにパワーアップ。30代後半独身女性の日常生活を、赤裸々に綴った「うまくいかない仕事」「うまくいかない美」「うまくいかない恋」「うまくいかない人生」は、新井ワールド全開、面白さ半端ない。

 

【感想】

☆☆☆☆☆

新井ワールド、私はどうもハマれないようだ。

 

彼女の本は『探してるものはそう遠くはないのかもしれない』を読み、「本にするほどの物でもないな」と思った。
エッセイ第二弾ということで、そんなに良かったのかな、と確かめるために読みました。

 

が、私には合わないようです。

 

新井賞なんかは結構楽しみにしてるくらいなんですが。

 

いかんせんこじらせてるなっていう感じが文章からにじみ出ていて、イラっときてしまいます。こういう女子、好きじゃないんですよね・・・。むしろ嫌い。

 


タイトルは面白いんですけど、内容は「ブログに書いたら?」って思う程度・・・。ごめんなさい。

 

 

この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ

この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ

 

 

 

【幽霊とお話するだけの簡単なお仕事です】送り屋 ―死者を送る優しく不器用な人たち―

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著者 御堂彰彦

【内容】

想いを残して不慮の死を遂げた人たち。調査員はその死の真実を探ろうとする。“死者”本人から聞き取ることによって。死者と話せる調査員は、調査の過程で今は亡き人たちの願いに触れる。そしてそれを叶えることで、“向こう”へ送ろうとするのだった。自分の葬式に行きたいという少女。君なしでは生きていけないという恋人の言葉を心頼みにする女性。それは謎めいたものあり、切実なものあり―。不器用で、そして優しい送り屋の物語。

 

【感想】

★★★☆☆

調査員として「幽霊」に直接話しかけ、事故などの原因などの調査をする傍ら、その幽霊の未練を取り除き昇天させる「送り屋」という仕事。

 

主人公託実は、小さいころから幽霊が見えていて、でもそれををほかの人に言ったりすることで気味が悪い子などと遠ざけられたりしていた。両親の死後、東京でアルバイトをしていると、そのアルバイトの同僚の調査に来ていた調査員に出会い、ひょんなことから託実も調査員として働くことに。

 

もうなくなっている人と触れ合うのはとても切なく、昇天できるように彼らの未練を取り除くのはなかなかコミュ障の託実には難しいけれど、仕事を通して彼も成長していくような物語でした。

 

切ないミステリ好きにおすすめです。

 

 

 

【ロシアのパンやお菓子がとってもおいしそうな一冊】昨日の僕が僕を殺す

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著者 太田紫織

【内容】

大ヒット「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」著者、新作始動!

北海道、小樽。ロシア系クオーターの男子高校生、淡井ルカは、
叔母を弔うため、彼女の愛したベーカリーを訪れる。
そこで出会ったのは、イケメン店長の汐見と人懐っこい青年、榊。
直後、級友に肝試しで廃屋に呼び出されたルカは、
化け物じみた老婦人から、死んだ娘の婿になれと迫られる。
絶体絶命の中、榊に救われたルカだが、
彼と汐見には驚くべき秘密が……。
孤独な少年と、人に溶け込むあやかし達の、
パンと絆のホラーミステリ!

 

【感想】

★★★★☆

小樽が舞台のホラーミステリ。

主人公のルカはかなりの不遇な境遇、家庭環境もかなりの不遇で、唯一かわいがってくれた叔母が亡くなったばかり。そして学校でもいじめられる対象。

さらにひょんなことから冥婚させられて怖い目に合う羽目に。

とりあえず暗い話なんですが、出てくるロシアのパンやお菓子、食べ物がとにかくおいしそうでそちらでほっこりとします。ロシアが好きな私としては見逃せない作品です。

 

妖もたくさん出てくるお話なので、ファンタジー好きにもおすすめです。

続きも読んでみたいなと思いました。

 

昨日の僕が僕を殺す (角川文庫)

昨日の僕が僕を殺す (角川文庫)

 

 

 

 

【まんまと騙された】悪いものが、来ませんように

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著者 芦沢央

【内容】

助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。そして育児中の奈津子も、母や夫、社会となじめず、紗英を心の支えにしていた。そんな2人の関係が恐ろしい事件を呼ぶ。紗英の夫が他殺死体として発見されたのだ。「犯人」は逮捕されるが、それをきっかけに2人の運命は大きく変わっていく。最後まで読んだらもう一度読み返したくなる傑作心理サスペンス!

 

【感想】

★★★★★

これは、見事騙されました。確かにもう一度読み返したくなる!

 

 

この奈津子の存在がね、すごいんですね。

紗英は夫の浮気について悩むも不妊治療をしていて子供のいる奈津子には不妊治療をしていることは話していない。

奈津子とはとても親しく、いつでもどこでも「なっちゃんなっちゃん」。

 

紗英は妹と一緒に助産院で働いていて、でも「子供ができるまで」という感じで、助産師の資格もなくアシスタント的な感じで働いている。

 

奈津子も、紗枝もなんだかちょっと異様な感じがするんですよね、最初から。

お互いに依存しあっていて、両方とも親との関係が少し変で。

なんだか少し違和感はあるんですが、見事騙されました。

 

相関図作り直しです、頭の中で。

 

どんでん返し系が好きな人におすすめです。

 

 

悪いものが、来ませんように (角川文庫)

悪いものが、来ませんように (角川文庫)