【性犯罪撲滅】いっそこの手で殺せたら
著者 小倉日向
【内容】
元教師のライター・筒見芳晃は十歳年下の可愛い妻・絵梨、年頃の愛娘・沙梨奈と何不自由のない暮らしを営んでいた。
だが、穏やかな日々は突如一変する。
勤め先から妻が帰ってこない。携帯電話も不通。不吉な予感に駆られて交番を訪ねた芳晃は、驚天動地の事実を告げられる。
しかしそれは、やがて始まる忌まわしい悪夢の幕開けに過ぎなかった!!
衝撃ミステリー『極刑』で鮮烈デビューを飾った小倉日向が放つ、業と毒の問題作。
【感想】
★★★★★
NetGalleyの本も、ずっと読みっぱなしでネットギャリーさんの方でしか投稿してませんでした。
この本は、性犯罪をテーマにしたものなので、読みたいと思う人が限られてくるかもしれません。Me, tooとかありましたよね。性犯罪にあってトラウマがあるという人は苦しいかもしれません。
まずプロローグからすごく苦しい展開。
そして主人公の元教師・筒見芳晃が出てくるんですが、最初、プロローグに出てきた先生かと邪推しました。奥さんが急に行方不明になり、仕事を依頼されるんですが、学校での性犯罪、セクハラについてを書かされる。そして元生徒が自殺を図ったことを知る。
性犯罪を行った教師の言葉の嫌悪感がすごいです。こんなこと考えながら罪を罪と思わず、むしろやってやった感、いいことをしてあげた感を持って犯罪を犯すのでしょうか。
私も痴漢程度の性犯罪は受けたことがあります。痴漢程度でも、知らない人が自分の体を触ってくるのって本当に怖いし、大したことではないのかもしれないけれど、ずっと心に残るのも確か。大したことはされていないからと声を上げていない人が、性犯罪を受けた人の中のほとんどだと思います。
人によると思いますが、このお話を読み、私はちょっとすっきりしました。