【雰囲気のある、奇妙な話の数々】 10の奇妙な話
著者 ミック・ジャクソン
【内容】
隠者となった男、蝶の修理屋を志す少年、骨を集めてネックレスを作ろうとする少女。ブッカー賞最終候補の著者が、日常と異常の境界を越えてしまった人々を描く珠玉の短編集。
【感想】
★★★★☆
扉をめくると最初にそのお話の絵が描かれているんですが、なんとも味のある奇妙なイラストで、このお話の雰囲気にぴったりだと思いました。
こういう本、昔大好きでした!雰囲気のある、奇妙な物語。
短編なので読みやすいです。 私は「蝶の修理屋」と「もはや跡形もなく」が好きでした。
蝶の修理屋に関してはちょっと昔教科書に出てきたヘルマンヘッセの「少年の日の思い出」を思い出しました。 エーミールが潰してしまった蝶はもうこの修理キットでは直せないけれど・・・。ああ懐かしい。少年の日の思い出をやったあと、この本に出会いたかった。
もはや跡形もなくは切ないお話でした。お話によってちょっと怖い感じだったり、色々な気持ちになれます。いろんな読後感も楽しめるし、何より雰囲気がある!こういうの好きな人絶対いっぱいいると思う。
短編でとっつきやすいので是非電車などでの移動中や、お休み前に!