【現代社会の縮図】誰かがこの町で
著者 佐野広実
【内容】
江戸川乱歩賞受賞第一作!!
今、どこかで起きているかもしれない
明日、巻き込まれるかもしれない
その時、あなたはどうする
人もうらやむ瀟洒な住宅街で、19年前に何が起きたのか。
いま日本中のあらゆる町で起きているかもしれない
一人一人に問いを突き付けるサスペンス!
【感想】
★★★★★
これを読んで、コロナが始まってからの日本の縮図みたいだなあと思いました。
日本だけでなく世界のあちこちでも起きているだろうけれど・・・。
特にコロナ禍で、日本に感じている気持ちがまさにこの本。
海外在住ですが、今の状況で日本に帰ったら家族ごと村八分になりそうということでかなりの人が一時帰国をためらっています。
「コロナに感染した人が自分の身勝手な振る舞いでほかの人に感染させた」とニュースに上がるたびその人が特定されてしまったり。オンラインで家族を見ながら話すことはできるけれど、親が生きている間にあと何回会うことができるのかなと考えてしまう。
日本の闇、薄気味悪さを少し感じてしまう作品でした。