【とっつきやすい時代小説】化け者心中
著者 蝉谷めぐ実
【内容】
江戸は文政年間。足を失い絶望の底にありながらも毒舌を吐く元役者と、彼の足がわりとなる心優しき鳥屋。この風変りなバディが、鬼の正体暴きに乗り出して――。
「あたかも江戸時代をひらひらと自在に泳ぎまわりながら書いているような文章。こんなにぴちぴちした江戸時代、人生で初めて読んだのである。脱帽!!」(森見登美彦氏)
「早くもシリーズ化希望!」(辻村深月氏)
「作品の命というべきものが吹き込まれている」(冲方丁氏)
と、選考委員全会一致の圧倒的評価。
傾奇者たちが芸の道に身をやつし命を燃やし尽くす苛烈な生きざまを圧倒的筆致であぶりだした破格のデビュー作!!
【感想】
★★★★☆
時代小説、今までなかなか手を出してこなかったんですが、思ったよりも読みやすく、楽しめました。
テンポがよくキャラクターもいい。
時代小説独特の言い回しなど心配しなくてもすっと入ってくる文章でした。
鬼探しの話ですが、鬼よりも人の方が怖い!
藤九郎&魚之助のコンビもとてもよかったです。シリーズ化されると知りとても楽しみです。
2020年おすすめ本ランキング
今年はコロナの影響もあり、ロックダウンが2回もあって大部分を部屋で過ごさなければいけないという状況でした。その分本は読めたかなとも思いますが、Netflixで韓流沼にハマってしまい、今も抜け出せていません。なんなら韓流ドラマランキングもできそうなくらいです(笑)
今年は一時帰国することが叶わず、日本で本を買うことが難しく、kindke unlimitedなど電子書籍で読んだりしました。
年の最初にうちの親に荷物を送ってもらったとき、まとめて十二国記を買い、シリーズものの面白さに目覚めました。
では今年の私のランキングです。
【第一位】十二国記シリーズ
ファンタジーは苦手とか言っときながら手を出しました。なんならNetflixのアニメまで見てしまいました。どちらも面白かったです。友人に貸し出し中ですが、やはり友人もドはまりしています。これは何度も何度も読みたいシリーズです。名言だらけ!!!
ちなみに好きなキャラクターはやはり楽俊と、珠晶です。これはファンタジー苦手でも全然読める!まだ短編集が出るそうなのでそれも絶対買います。
【第二位】
これもシリーズです。12巻まで一気に読んでしまいました。
これは電子で買ったのですが、13巻が出るらしいので絶対紙で買いなおします。
だから電子で買うの迷うんだよね・・・。よすぎたら絶対紙の本で揃えたいから・・・・。十二国記とはまた全然違った話ですが、とてもよかったです。ファンタジーの世界にハマってしまいそう。ていうか表紙が美しすぎる。この作家さんは実はBL作家もやっているとか。すごい。でもそういう風味が感じられた。
【第三位】
というわけで将棋の小説ですが、涙腺崩壊のすごくいい話でした。
【第四位】
抱腹絶倒でした。コロナがやばいという時期にちょうどバッタもヤバいというニュースがあって、読んでみたらめっちゃ面白い!ブログも読みましたが面白かったです。
【第五位】
横関大さん好きなんですが、これもとても面白かった!
【第六位】
これも電子で買いましたが、とても面白かったです!
シリーズ一気買いが正解!
【第七位】
『沈黙』がとてもよかったので買った本ですが、これもとても泣けました。
アウシュビッツの話はもう苦しくて苦しくて途中で休みながら読みました。
【第八位】
女性潜水士の話ですが、熱く、とても苦しいお話でした。でも読んでよかった!と思えるお話です。
【第九位】
ヤングケアラー、この言葉を初めて知りました。世の中にはたくさん改善すべきことがある。少しずつ良くなっていくといいなと思います。
【第十位】
またまたシリーズものです。これも電子書籍です。だいた電子書籍の傾向がわかりますね・・・・(笑)これはなかなかきゅんきゅんします!
ち、ちなみに韓流ドラマランキングなら
【第一位】愛の不時着
これは最初にドはまりしました。これを見たら北朝鮮のニュースにときめきが止まりません。韓国ドラマって面白い!!と思えました。
【第二位】トッケビ
これはわざわざVPNかませて日本のIPアドレスでNetflixで見ました。欧州ネトフリにも来てほしい!涙腺崩壊!コンユがかっこよすぎる!死神もめっちゃかっこいいし悲しい!!!
【第三位】ピノキオ
嘘をつくとしゃっくりが出てしまう女の子と、マスコミの性で家族が崩壊した男の子がジャーナリストとして活躍するお話ですがこれも熱かったです!!!
他にもたくさんおすすめありますが、今のところはこれかな。
【「防犯探偵・榎本」シリーズ 】狐火の家・鍵のかかった部屋
著者 貴志祐介
【内容】
・狐火の家
長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが……(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾!
元・空き巣狙いの会田は、甥が練炭自殺をしたらしい瞬間に偶然居合わせる。ドアにはサムターン錠がかかったうえ目張りまでされ、完全な密室状態。だが防犯コンサルタント(本職は泥棒!?)の榎本と弁護士の純子は、これは計画的な殺人ではないかと疑う(「鍵のかかった部屋」)。ほか、欠陥住宅の密室、舞台本番中の密室など、驚天動地の密室トリック4連発。あなたはこの密室を解き明かせるか!? 防犯探偵・榎本シリーズ、第3弾!
【感想】
★★★★★
kindle unlilitedでもう少しで消えそうだったので慌てて読了。
1巻は一つのお話でしたが、2,3巻は短編になっていて読みやすかったです。
ちょろちょろと青砥純子のナルシストぶりが面白いです。
両方とも、表題作が面白く、そして悲しい事件でした。
まだまだ防犯探偵・榎本シリーズは続いているようですので機会があったら読んでみたいなと思いました。
【日常の謎をどんどん解決】カラット探偵事務所の事件簿
著者 乾くるみ
【内容】
あなたの頭を悩ます謎をカラッと解決いたします!
浮気調査や信用調査などを扱う普通の私立探偵とは異なり、謎解きだけを専門に扱うカラット探偵事務所。
探偵・古谷と助手・井上は毎回事件現場を訪れ、持ち込まれた事件を鮮やかに解決する!
ファンとのメールのやりとりから作家の夫の浮気をあぶり出す「卵消失事件」、武家屋敷と呼ばれる豪邸で建物に突き刺さった矢が次々と見つかる「三本の矢」、祖父が作ったという三つの和歌から屋敷内に隠されたお宝を掘り当てる「兎の暗号」、差出人不明の手紙に同封された写真から父の居場所を見つけ出す「別荘写真事件」、団地内に配られた住人の不倫を告発する怪文書の謎を解く「怪文書事件」、古谷と井上の同級生の結婚式で、新婦の父親から風変わりな相談をされる「三つの時計」の6つのファイルを収録。
『イニシエーション・ラブ』『リピート』で大反響を巻き起こした、乾くるみの連作短篇ミステリ、待望の文庫化。
【感想】
★★★★☆
NetGalleyでシリーズ3巻を読んで、それだけでも面白かったけれど、kindle unlimitedにあがっていた1巻を読んでみました。やはり1巻を読んでみたらもっと面白かったのでもう一回3巻を読みました。
「卵消失事件」意味の分からないメールだと思ったら、なるほど!こんな風に解くのか!となかなか面白かったです。
1巻の最後で「ええええ?」となったのですがこれを読んだおかげで3巻の最後の意味が分かりました。謎自体はそれだけでも楽しめるんですが、やはりシリーズ物はキャラクターの背景なんかもわかったほうが楽しめるなと思いました。
【鍵屋と泥棒は紙一重】鍵のことなら、何でもお任せ
著者 黒野伸一
【内容】
イジメが嫌で高校に行かなくなった岡本瑛太。そんなとき、父親は自分の店である鍵屋の仕事を手伝わせた。意外とこの仕事に向いていた彼は、父親が亡くなった後、家業を継いだ。借金付きで……。ある日、近所に大手の鍵チェーンが出来て、経営が苦しくなったところに、やばい人とのトラブルから、とんでもないことをするハメに……。何をやってもついてない真面目男に、未来はあるのか? 傑作青春小説。
【感想】
★★★☆☆
瑛太のキャバ嬢の妹がなかなか強烈でいいです。
鍵屋さん、街にあるけどそれだけだとなかなか儲からなさそう。
やくざらしき人に「絶対開けられない金庫」を売った瑛太だけど、ひょんなことからまさか自分がその金庫を開ける羽目に。そんなことからやくざとつながりができてしまい、泥棒をすることに・・・。けどなかなか相棒が間抜けでうまくいかない。
コメディタッチでエンタメなお仕事小説でした。
【刑事×大学生家政婦男子】家政夫くんは名探偵
著者 楠谷佑
【内容】
仕事で忙しく、家事が行き届かなくなった刑事の怜は家事代行サービスを呼ぶことに――。
そこにやって来たのは、きれいな顔立ちをした青年・光弥だった。
黙々と仕事をこなす光弥との話題のひとつとして抱えている事件の話をすると、彼はあっと言う間に真相を言い当ててしまう――!
『無気力探偵』の著者が贈る、家政夫ミステリー?
【感想】
★★★★★
Kindle unlimitedで3巻まで出ていたので一気に読んでしまいました。
Kindle unlimited、普通の小説は結構探すの難しいんですが、こういうライトミステリやラノベがたくさんあってちょこっとずつ読んでいます。
家政夫系大学生男子。なかなか惹かれるけど自分としては頼むの微妙(笑)
刑事の怜が家政夫の光弥にヒントをもらいながら(答えか?)事件を解決していくストーリー。事件ごとの短編なので気楽に読めます。そしてよそよそしい感じだった光弥くんがだんだん怜に心を開いていく様子がうれしい。
実はこの二人、ある事件の被害者遺族で、その事件は1巻の最後のお話で解決します。
読み始めたら面白くなって一気に三巻読んでしまいました!
「無気力探偵」シリーズも読んでみようかな。
【結婚にまつわるホラー短編集】崩れる
著者 貫井 徳郎
【内容】
仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は……(「崩れる」)。30代独身を貫いていた翻訳家の聖美。ある日高校の同級生だった真砂子から結婚報告の電話があり、お祝いの食事会に招待されるが……(「憑かれる」)。家族崩壊、ストーカー、DV、公園デビューなど、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた8つの傑作ミステリ短編集。
【感想】
★★★★☆
結婚、不倫、家族などをテーマにしたホラー短編集。
どの話もぞくっとするほど怖く面白かった。
公園デビューの話などは、共感するお母さんも多いはず。団地近くの公園で遊ばせるも、自分は団地住まいでなく近くの分譲マンションなのでママカースト的に仲間外れという感じになってしまい、違う友達を探すも、その友人を家に招いてからお金がなくなったり、近所で夫婦仲について噂されるようになる・・・というお話。最後のオチはこういうことか!と思いましたが面白かったです。